人生で「パスコースをつくる」ということ

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4月24日放送 ゲスト:歌手・女優 小柳ルミ子 第2回

人生で「パスコースをつくる」ということ

大のサッカーファンであり、その論客としても注目される小柳ルミ子が初めてのサッカー本『パスコースがない? じゃあ、つくればいい。——ルミ子の勝手にサッカー学』を上梓。これは年間2,000試合を観戦する彼女の独自の視点から書かれた「サッカー学」の書である。


ゴールまでの道筋、パスコースを人生でも作ればいい

黒木)毎日、さまざまなジャンルのプロフェッショナルにお話を伺っていくあさナビ、今週のゲストは歌手で女優の小柳ルミ子さんです。
サッカーのお話をすると、止まらないとか。

小柳)止まらないのよー。

黒木)本のタイトルは『パスコースがない? じゃあ、つくればいい——ルミ子の勝手にサッカー学』ですが、「パスコース」って、何ですか?

小柳)ボールがゴールに向かうための、道筋。

黒木)点数を取るための、道筋ですか。そのときによって選択肢が違いますよね?

小柳)そうそう。状況によって異なるの。それで、よくサッカー解説者や実況者が「ガチガチに守られていて、パスコースがないね」みたいに、本当によく出てくるセリフなの。それで、「じゃあ、パスコースなければ作ればいいじゃん」って。

黒木)でも、どうやって?

小柳)作る、ということは、技術が伴わなければできないし、「ない」って言いわけしているだけじゃなくて、「コースを作るにはどうすればいいか」を考えればいいではないですか。
それが、私たちの仕事にも言える。「忙しい。寝る時間も、勉強する時間もない……じゃあ、作ればいいじゃない?」ってところに通じるのですよ。

黒木)なるほど。そうですね。

小柳)だから、「パスコースがない」って言いわけは成立しないということ。「そうじゃないでしょ、時間作れるでしょ」と、そう自分に落とし込んで学んで欲しいな……ということが発端で本を出すことになったの。


上手なパスの大切さは、多くの仕事に共通していること

黒木)サッカー選手たちの役割もわれわれの仕事とオーバーラップするのですよね。

小柳)ええ。たとえば、ゴール前を守る、ディフェンダーの人たち。これが会社のマネージャーであり、会社のスタッフよね。いわゆる自分の会社を敵から守る。
そして、確実な正確なパスを中盤の選手に。これは現場のスタッフですね。ヘアメイクさんやスタイリストさん、現場のマネージャーさん、音響、ダンサー、舞台監督……そして、前線のフォワードが、瞳ちゃんや私たち。私たちが点を取る。利益を生むのが私たち。この私たちに、「ストレスのない、正確で優しい、愛のあるパス」を渡してくれたら、決めやすいじゃない。それが、いわゆる社会の図式と同じなのよ。

黒木)いまはわれわれの仕事で仰いましたが、他の会社でも、そういうことですよね。

小柳)そうなのよ。

人生で「パスコースをつくる」ということ

出版のきっかけはブログにアップしていたサッカーノート

黒木)そういうことが、この『パスコースがない? じゃあ、つくればいい——ルミ子の勝手にサッカー学』に書かれているのですか?

小柳)そうです。私はサッカーノートをつけていて、それをコツコツとブログにアップしていたの。それが東京書籍の方の目に留まり、「本を出しませんか?」と。もう夢のようです。こんな日が来るなんて、10年前には考えられなかったもの。

黒木)しかも、東京書籍というのは、あまり馴染みのない出版社ですけど……。

小柳)スゴくしっかりした、教科書や地図を作っている会社なの。だから、いわゆるタレント本とかの出版社ではなくて。

黒木)人生の地図を作るような、そういう本なのですね。

小柳)上手いこと言うわね、瞳ちゃん。

黒木)褒められちゃった。いま、2点入りました(笑)。

小柳)スゴいよ、2ゴールを1人で決めた。素晴らしい!

黒木)この1週間で、何点はいるかな(笑)。そういうことなのですね。


夢中になれることを見つける大切さ

黒木)本当に、お好きなんですね。サッカーが好きでそれが原動力になっている。いい出会いでしたね。

小柳)そうなのよ。だから、人生何があるか分からないね。私は一時期スゴく落ち込んだこともあったの。でも、夢中になれることを見つけられて、いまは人生捨てたものじゃないな、と思っています。

黒木)私もサッカーが観たくなりました。

小柳)でしょう? 観てちょうだいよ。

人生で「パスコースをつくる」ということ

小柳ルミ子/歌手・女優
1952年生まれ。福岡県出身。
筑紫女学園中学校卒業後、宝塚音楽学校に入学。
1970年、宝塚音楽学校を卒業後、NHK連続テレビ小説「虹」で女優デビュー。
1971年、平尾昌晃プロデュース「わたしの城下町」で歌手デビュー。大ヒットを記録し、日本レコード大賞最優秀新人賞を獲得。天地真理・南沙織らとともに「三人娘」と呼ばれ、一躍大スターとなった。
その後も「瀬戸の花嫁」「お久しぶりね」などヒット曲を連発。NHK紅白歌合戦にも18年連続出場するなど、歌手として大活躍を続ける。
また女優としても活躍し、1983年公開の「白蛇抄」では日本アカデミー賞・最優秀主演女優賞を受賞するなど、映画・ドラマで活躍。
最近はサッカーファンとしても知られ、年間2000試合以上を観戦。書き溜めた観戦ノートは100ページ以上。サッカーの解説を担当したこともある。
4月26日には独自の視点からサッカーを語る、『パスコースがない? じゃあ、つくればいい。~ルミ子の勝手にサッカー学』という本も出版される。

(2018年4月24日放送分より)

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