4月18日放送　ゲスト：タレント　パンツェッタ・ジローラモ　第3回

ジローラモさんはイタリア出身。日本在住30年（1988年来日）。男性向けファッション誌「LEON」の表紙を飾った数でギネス認定！　世のおじさんの憧れ“ちょいワルおやじ”の代表です。

日本には侍がまだいると思っていた！

黒木）毎日、さまざまなジャンルのプロフェッショナルにお話を伺っていくあさナビ、今週のゲストはタレントのパンツェッタ・ジローラモさんです。
ナポリに住んでいらしたとき、日本はどんな国だと思っていましたか？

ジローラモ）当時は、学校で地理の勉強するとき、大体が「イタリア・ヨーロッパ・アメリカ・アジア」だから、日本についてはほとんど勉強していなかった。あとは、ドラマがありました。「なんとかおかみ」？

黒木）ああ、「子連れ狼」ですよ！　イタリアで放送していたのですか？

ジローラモ）スゴい人気で。あれを見て、「日本に行ったら、まだそういう人（侍）がいるかな？」と思っていました。あとは、ワタシが古い建物を直す修復の仕事をしていたので、日本もイタリアと同じで古い建物が多いかな、と思っていました。侍もいて……京都みたいなイメージです。

黒木）チョンマゲで、刀を持って……みたいな（笑）

ジローラモ）でも、東京駅に着いたら全然違う。新しい街で、大きい駅や新幹線。スゴくびっくりしました。

最初に通った日本語学校と大学

黒木）日本へ来て、最初は何をしようと思いました？

ジローラモ）日本に来て何しようとか、思っていませんでした。ただ彼女について行こうと思っていました。それで、最初に観光だけしました。でも、ウチの義理のお父さんは、けっこうスゴかった。ボクに対して、彼は最初反対だったのですが、「日本に来たなら、仕事するように日本語勉強した方がいい。勉強しなきゃダメ。勉強すれば宝物になります」と言われて。それで、2年間日本語学校に行きました。その後、日本の大学にも行って経済を勉強しました。大学では経済は何も学んでいないけど、社会的なことを学びました。大学で日本人と一緒にいろいろ活動して勉強になりました。

仕事のきっかけはスカウトされたイタリア語講座のボーイ役

黒木）その後、何の仕事をしようと？

ジローラモ）全然考えていませんでした。大学行く前に、当時NHKのイタリア語講座にスカウトされて、それでイタリア語講座を始めました。当時何を仕事にしようか考えないで、イタリア語講座をとりあえずやりました。

黒木）それは、語学学校のときスカウトされたのですか？

ジローラモ）そうですね。

黒木）でも、やはり打ち合わせとかで日本語がある程度理解できないと難しいですよね。

ジローラモ）ワタシの役割は、最初と最後だけ。「オハヨウ」と「アリガトウゴザイマシタ」だけでした。

黒木）最初はイタリア語講座の番組にお出になったけれど、黙っていて、イタリア語を喋らない。

ジローラモ）そうです。ボーイさんの役でした。始めるときにみんなにコーヒーを持って行って、30分横に立っていただけです。終わったら、コーヒーを片付けて、「アリガトウゴザイマシタ」です。

注目され始め、イタリア料理の本を出版

黒木）でも、それで視聴者にちょっと注目されちゃったわけですね？

ジローラモ）そうです。やはりカメラの前で、表情とか、目とか……最初はウェイターの制服だけだったのが、だんだん自分の洋服になっていきました。自分の洋服になると、毎回違う服を着なければと思ったんです。そうしたところ、ファッション関係の人はボクを見ていたのですね。ボクに「この洋服使ってください」ってファッション関係の人が来るようになりました。
イタリアを紹介しないといけなかったから、「イタリアといえば何？　そうだ、イタリア料理を作る人たちを紹介すれば面白いかな」と思って、イタリアにいる人たちを紹介していました。その人たちのレシピを纏めたり。当時は家内も、ボクにイタリアにホームシックを感じさせないようにイタリア料理を作っていたんです。だから、彼女もイタリア料理を始めていて。彼女を利用してイタリア料理の本をたくさん作りました。

黒木）人生には道がなくて、自分で作っていくという、そういう人生ですね。

パンツェッタ･ジローラモ ／ タレント
1962年生まれ。55歳。イタリア出身。身長176cm。
16歳まで地元の有名クラブでサッカーを続けるも、ケガによりやむなく断念。
ナポリ建築大学在学中に亡き父親の後を継ぎ、歴史的建造物の修復に携わる。
ナポリ建築大学中退後の1988年に来日。（以降、日本在住）
明治大学卒業後、NHK教育テレビの「イタリア語会話」に出演。
以降、テレビや雑誌を中心に祖国イタリアについて紹介。2006年にはイタリアから騎士の称号「カバリエレ～イタリア連帯の星勲章」を贈られる。
イタリアを紹介する仕事をしながら、モデルとしても活躍。
ファッション誌に数多く登場し、「ちょいワルおやじ」の代表として人気に。
2014年3月には「連続して最も多くファッション誌の表紙を飾った男性モデル」というギネス記録が認定された。連続数は150回以上！

（2018年4月18日放送分より）

ENEOSプレゼンツ　あさナビ
FM93AM1242 ニッポン放送 月～金 6:43～6:49