米のイラン核合意からの離脱は予定通り

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5/9 FM93AM1242ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』今日の聴きどころ!①

アメリカがイラン核合意からの離脱を発表
7:00~ガチンコ ニュース UP!:コメンテーター高橋洋一(数量政策学者)

イラン 核 合意 離脱 表明 トランプ 大統領

2018年5月8日、米ホワイトハウスで、イラン核合意からの離脱を表明するトランプ大統領(ロイター=共同) 写真提供:共同通信社

トランプ大統領~公約通りの正式離脱

トランプ大統領は今日、欧米など主要6カ国とイランが2015年に結んだ核合意から離脱し、イランに対して過去最大級の経済制裁を行うと発表しました。イランの反発は必至で、合意の継続を働きかけてきたアメリカ以外の3カ国との関係悪化も避けられない状況です。

飯田)フランスはじめアメリカ以外の3カ国は残留の説得を続けていたのですが、今朝3時過ぎ、今の核合意のままではイランの核保有を止められないということで、正式離脱です。

高橋)まぁ予定通り、何のブレもなく、そのまま大統領選挙ですね。

飯田)選挙の公約になっていました。

高橋)はっきり言っていましたからね。ですから止めようと思っても無理だと思いましたよ。

飯田)時間の問題みたいな。

高橋)時間が来たらいずれ決断しなきゃいけないという話でした。トランプさんへの説得は難しいのですよ、表でやると。逆に表でやると引けなくなるでしょ、裏側でやらないとダメなのです。やはりヨーロッパの安全保障理事会委員会のメンバーですね、基本的には。

飯田)プラスドイツ!

高橋)それが表でやり過ぎたのかなという気がしました。

飯田)するとトランプ大統領も選挙で言っていたことだし。

高橋)引けないでしょう。ですから、より強硬な話になります。元々の合意も少しふわっとしていて、はっきり言うと核保有する抜け道を認めているような感じでしたから。

飯田)完全な放棄ではない。

中東にエネルギー依存する必要がなくなり、関心が薄れていくアメリカ

高橋)経済制裁しながら、ということで、オバマ前大統領はそれで納得したのでしょうけど、トランプ大統領は納得しない、白黒つけたいということでした。アメリカが中東に対してどこまでコミットメントするか、関与するかという話ですが、アメリカはすでにエネルギー国になってしまっているので、中東に対して徐々に関心が薄れていくのかなという気がしています。

飯田)そう考えると、シェールオイルやシェールガスが出たというのは、大きい?

高橋)大きいですよ、中東に依存することはなく、そこで火種があると自分のところのエネルギー産業が儲かっちゃうという構図になっています。

飯田)原油価格が上がれば…。

高橋)それでオッケーでしょ? って。ですから従来のような中東に対してのアメリカの関与というのは歴史的にフェードアウトしていくような気がしています。元々はヨーロッパが関与していた話ですから。そこにアメリカが出て行って、今回、アメリカが少しずつ引いていくという、トランプさんは自国中心主義を加速していくことになるのかもしれません。

飯田)ヨーロッパのように旧宗主国、植民地支配をかつてしていた、という歴史もない。

高橋)ある程度ドライに割り切れるかなという、まぁイスラエルだけ守ればいいと。イスラエルは自分で核兵器を持っているし、守れるでしょうということなんじゃないですか。

飯田)公然の秘密みたいにね、イスラエルの核保有というのは。認めもしないけど、否定もしないという。

高橋)否定もしませんよね、持っているわけです。中東がこれから大変になることは事実ですが、長い目で見ればそれぞれが自己防衛していくということになって、アメリカが引いていく、そういう流れじゃないかなと思います。

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