イスラエル米大使館移転が与える中東への影響

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5/15 FM93AM1242ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』今日の聴きどころ!③
アメリカ大使館移転でパレスチナの抗議デモとイスラエル軍が衝突、50人以上が死亡
7:27~教えて!ニュースキーワード:コメンテーター有本香(ジャーナリスト)

イスラエル米大使館移転が与える中東への影響

 

公約通りに大使館の移転を実行したトランプ大統領

アメリカ・トランプ政権はイスラエル建国70周年に合わせ、テルアビブにあるアメリカ大使館をイスラエルの首都と認定したエルサレムに移転しました。日本時間の昨夜、トランプ大統領の娘・イヴァンカ氏らが出席し、記念式典が行われました。これに対し、東エルサレムを将来の独立国家の首都と想定するパレスチナ側は、4万人規模の抗議活動を行い、イスラエル軍と衝突。ガザの保健当局によると、少なくともパレスチナ人50人以上が死亡。2200人以上が負傷しました。

有本)悪い方向に来てしまいましたね。こういうことが中東で起こりますと、先ほど横田さんともお話をしていましたけど、北朝鮮問題に対応しなければならない時に中東の方にもぐっと力が分散してしまう。日本のことだけ考えてくれと言うつもりもないのですが、関心がそれるということでは悪いニュースだなと思いますし、50人以上が亡くなるというのはかなり大きな衝突だったということがわかります。
この式典には多くの国々からの出席者がありました。アフリカ諸国、中米、南米、旧東ヨーロッパの国々から出席があって、意外だなと思ってみていました。
このエルサレムの東側、ここが各一神教の聖地になっているところです。今回アメリカ大使館が実際に移転しようとしている場所は、同じエルサレムといっても、旧市街ではなく、新市街側、開発が進んでいる方です。私たちはそのように合理的に考えますが、エルサレムと名のつくところに首都と他国が認めてしまうということは、パレスチナ側としては容認できない、というのも理解できます。ただ実際には全ての一神教のひとたちにとって大事な聖地ですよね、ここは今、イスラエル当局の強い警護によって守られているという状況です。今回の出来事に乗じてテロ組織も声明を出しているし、アルカイダの指導者も聖戦を呼びかけている。ここでまた混乱が起きてしまうと、大事にしなければいけない場所にまた危険が及ぶ可能性があるという点で、不穏な状況になってきたなという風に思っています。

飯田)1995年にアメリカの国内で、大使館をエルサレムに移転する法案が成立していて、それを大統領令で凍結する形でオバマ政権まできていた。実はビル・クリントン時代にできた法律ですよね。

有本)トランプさんは大統領選にチャレンジする前から、このことをご自分で本に書かれたりして、公約として高く掲げていました。中間選挙を前に、それを実行して支持者に対するアピールも当然あったでしょうけど、しかしイスラエルとトランプさんのファミリーとの関係を考えると、これは一つの信条に基づいた行動なのだろうなというように見えます。

変化する中東の国家間の関係性

飯田)一方で、今回のような衝突が起きてしまえば、今までならこれで中東戦争が起こるかもしれないという危機だと解釈されてきましたが、今回はサウジアラビアやエジプトがかなり抑制的な反応を示しています。

有本)前回ここで私が出演した時に申しましたように、サウジアラビアの皇太子も、今回の事件を受けてということではありませんが、以前にイスラエルが国を持つということに対して一定の理解を示すようなことをアメリカのメディアで語っていました。これは過去にはなかったことで、それはイランやなんかを挟んで、中東の国家間の関係性に変化が生じている。今までのようにアラブの国々がイスラエルは何がなんでも敵だという認識から変わってきている状況にあると考えられます。

 

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