岡田克也無所属の会代表が党首討論に出なかったワケ
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5/31 FM93 AM1242ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』今日の聴きどころ!①
1年半ぶりの党首討論~昭恵氏の関与平行線
7:00~ガチンコ ニュース UP!:コメンテーター鈴木哲夫(ジャーナリスト)
平行線に終わった党首討論
安倍総理大臣と立憲民主党の枝野代表ら野党4党首との党首討論が、昨日行われた。安倍総理は学校法人森友学園への国有地売却を巡る問題について、妻である昭恵氏の関与を改めて否定している。枝野氏の追求に対して「問題の本質はなぜあの値段で国有地が引き渡されたのか、なぜ小学校として認可されるのか、ということだ」などと反論した。党首討論は2016年12月以来およそ1年半ぶりである。
飯田)むしろ出なかった人がポイントですか?
鈴木)聴取者の方からも「時間が短い」という指摘がありました。その通りです。3~5分で何ができる、という話です。
トータルな昨日の印象としては、いまさら安倍総理が「いままで自分が言っていたことは違う」とか、ガラッと事実関係と違いを認めるようなことは、ふつうに考えてあり得ませんよね。いままでの主張を通す。野党はどうにかそこに答弁の矛盾などをつついていく。全体としては、安倍総理の答弁があやふやという印象を一生懸命追求しようとする……そんな構図だったと思います。
だけど、平行線に終わった。昨日、野党は4人立ちましたが、実は立ってない人もいる。その1人が、無所属の会の岡田克也代表です。火曜の夜に「党首討論が久々にあるのに、なぜ出ないんですか?」と聞いたら、「出れば3分しかない。3分で何ができる? それを考えれば、野党第1党の枝野さんに時間を譲り、次の党首討論では逆に自分が譲ってもらう」と。つまり、この制度はたしかに全体的な時間が短いけど、上手く使うことで野党としての方向性も出せる。そして、何と言っても、それを自らやるということは、「岡田さんたちは本気で野党が1つになろうと考えている」ということが、よく分かる。
出てきて3分でアピールして、「結局何をやっているんだ」となるより、出ないで譲ることにより、岡田克也ほか無所属の会が、野党を本気で1つにしようとしていることが分かるわけです。そういうのも、昨日の党首討論の陰に隠れた、1つの見方だと思います。党首討論が少なすぎる現制度を変えるべき
飯田)これは「1年半ぶりの党首討論と言って、議論は進まなかったじゃないか」という批判もありますが、一方で野党側も、「たった45分の党首討論よりは、予算委員会で7時間かけて追求する方がいいから、そっちを優先していた」と指摘する向きもありますよね。
鈴木)その通りです。本質的に党首討論というのは、『党首対党首』です。細かいことではなく、「この国としてどうあるべきか?」です。いまなら北朝鮮問題ですね。これを一生懸命安倍総理はやっていますが、「日本がハシゴを外されるのでは?」という大きなテーマもあるわけです。
飯田)そういえば、昨日は1つも出ませんでしたね。
鈴木)そういうことをやる覚悟も、野党としては必要だと思います。ただ、回数が1年半に1回なら、やはりこうなってしまう。制度そのものを考えた方がいいかもしれません。もっと頻繁に党首がやりあうところ、見たくないですか?
飯田浩司のOK! Cozy up!
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