希望の党と民進党の統一会派が立ち消え~安倍首相の緊張感とは?
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1月18日(木)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!④
機能しない野党と公明党との軋轢
7:18~やじうまニュースネットワーク:コメンテーター佐藤優(元外務省主任分析官・作家)
民進党と希望の党の統一会派が立ち消え
希望の党と民進党は昨日、双方の執行部が進めていた統一会派の結成を事実上断念した。民進党が両院議員総会で会派結成に関する結論を見送ったことを受け、希望の党の玉木代表は交渉の打ち切りを明言した。
民進党は昨日の両院議員総会で執行部の統一会派への動きが拙速だったと批判が続出しまして、結局今後執行部と衆議院会派の岡田さんなどが代表の無所属の会の協議に委ねるという方針を確認しました。これを受けて希望の党の玉木代表は両院議員総会で民進党が統一会派結成を申し入れてきたのに決められなかった。交渉は一旦今日で終わりにしたいと述べ、これで統一会派の動きは立ち消えということになってしまいました。
高嶋)安倍さんはこういうの見てると緊張感弛むでしょうね。
佐藤)緊張感弛むと同時に、別のところの緊張感出て来ますね。
高嶋)どういうところでですか?
自民党と「与党内野党」である公明党の関係
佐藤)公明党との関係です。野党が事実上機能しなくなってしまっているところにおいては、与党内野党である公明党が、特に憲法問題、或いは年金の受給年齢の問題でも70歳からの選択制などは多分、公明党嫌がると思いますよ。そういうようなことを含めて、与党内野党である公明党対策っていうのがますます大きくなってくると思いますね。
高嶋)公明党、去年の総選挙で6人くらい減らしたんでしたっけ? あれは相当由々しき事態のようですね。
佐藤)公明の関係者は頭に来てるようですよ。要するに、小選挙区で自民党を推す代わりに公明党を比例区で入れろという約束を守ってない連中が多いんじゃないかと。自民党に対して相当怒ってますから、この辺もちょっと波乱含みですよね。
高嶋)持ちつ持たれつのはずでしたからね、それはね。
佐藤)いろいろなところで変動があるので、野党が弱くなると今度は与党内での軋轢が強くなってくる。政治っていうのは色んなバランスから成り立っているのですね。
維新、民進、希望の保守派で再編
高嶋)野党は何か希望的な展開は有り得ますか?
佐藤)それはまさに希望を名前につけてる政党の支持率が1%を切っているというところからわかるように、今の状況ではありませんが、自民党はちょっと増長してるところがありますからね。どこかで高転びしたときに考え方としては保守的な人たちですから、その保守的な人たちで維新、民進、希望を集めたところで再編が始まって来るのではないかなという感じはしますね。ただそれがいつになるか全然わからないです。
高嶋)小池さんは国政では死にましたか?
佐藤)いや、彼女は強いですよ。甘く見ない方が良いと思います。
高嶋)じゃあまた胸先三寸、色んなこと仕掛けを考えて。
佐藤)色んなことが起きて来ると思います。これから。
高嶋)オリンピック終わってからですかね?
佐藤)それはそうだと思います。
高嶋ひでたけのあさラジ!
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