12/13(水)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ！』今日の聴きどころ！②

このままでは安倍一強のまま
7:02～ひでたけのニュースガツンと言わせて！：コメンテーター鈴木哲夫（ジャーナリスト）

今年の漢字「挑」を発表する安倍晋三首相＝2017年12月12日午後、首相官邸　写真提供：産経新聞社

安倍一強の今年、コップの中の嵐の野党

今年は総選挙で勢いのあった小池・希望の党が失言により失速。それに伴い、存在感の失った民進党と、注目を集めた立憲民進党。複雑であったそれぞれの方向性はすっきりしたが、混乱は未だ続き、野党再編には至っていない。野党の情勢について鈴木哲夫に訊く。

高嶋）今年は総選挙の年で、それで安倍一強続いています。野党が、小池百合子さんに振り回されまして、これから一体どうなるんだろうと。今日の新聞なんか見てると、「民進党解党」「いや存続させるべき」「分党しよう」とか、なんかごちゃごちゃごちゃごちゃ、コップの中の嵐を見ているようですけど。

鈴木）わかりにくいですね、相変わらず。

高嶋）支持率を見ると、1％とか2％とかね、希望の党と共に小池さんに引っかけ回されましたね。

鈴木）この結果をどう見るかですが、選挙が終わった後には、それまで旧民主党、その後の民進党も、要するにいっぱい右から左までいろいろいてよく定まらない、そこに対してある種、活を入れた。で、立憲民主というひとつの方向性が出て、「あっ、スッキリしたじゃないか」と。残りの人たちは例えば希望の党や、無所属の会や、じゃあこれもいずれ少し整理して、考え方の違う人はさらに違う形になることも含めて再編への第一歩だねというところでしょうか。いい意味ではね。

代表質問を聞く小池百合子都知事＝2017年12月6日午後、東京都新宿区　写真提供：産経新聞社

小池百合子氏の「お陰」と「せい」

高嶋）私の印象では、小池さんのお陰でいい正月迎えられそうなのは枝野さん、立憲民主党で、小池さんのせいで明日をも知れぬのは希望の党と前原さんも入れなきゃいけませんけれども、残された民進党ではないでしょうか。

鈴木）おかげとせいでとに分かれちゃった。

高嶋）いま、情勢的にはどうなっているのでしょうか。

希望の党の代議士会に出席した前原誠司氏＝2017年11月1日午後、国会内　写真提供：産経新聞社

野党議員、それぞれと全体の動向

鈴木）基本的には、今のままでずるずる行ったところで、1つの大きな野党の塊にはならないので、何かしらの再編を進めて行くという共通の認識はある。だけど、「あいつとは組めない」「やっぱり俺はあっち行くぞ」これがどうしてもあるので、それでスッキリ行かない。本当ならば、それぞれがきっちり方向を持ってる塊であれば、それぞれの代表が集まって、どうするんだということで侃々諤々やればひとつの方向性は出て来るはずなんだけど、その話し合いもAとBでやるときに上手く行くけれども、BとCで行くと上手く行かないとか、CとAだと今度はどうだとか、ここに相変わらずバラバラ感があります。だから、ひとつのプラットフォームである民進党が、どのように回答するのか、どうするのか、ここが決めることによって、まずひとつ進む。いまその段階に来てるとことでしょうね。

高嶋）一番関心高いのが民進党の参議院議員の方、45人ですか。まあ全員じゃないけど選挙迫ってきてもいるわけですから、この辺がやっぱり真剣味が出て来てますよね。

鈴木）そうですね。そういう人はいまの流れで行くと立憲民主なんかの支持が高いですから、そっちの方にバーッと寄せられて行ってる人たちもいる。だけれど立憲民主が一方でいま、ちょっとリベラルだけど、例えば社民党などの色に、少しレフトになってきてるんじゃないかっていうようなことで、そっちは嫌だという人もいたりする。非常にまた複雑になってきているんですよね。

高嶋）前原さんも何やらあれですね、あんな仕掛けをやって大失敗した割には、結構しゃっしゃとしてませんか？

鈴木）いや、本人はやっぱり反省・後悔はどこかにあると思いますよ。あると思うけれども、今更自分が間違っていたということもないし、ただ前向きに考えればごちゃごちゃしてたものがこれで整理されて、はっきり色分けされる第一歩をつくったんだという、そういう自負はあるのではないですか。本人はどっからかというと保守系の人たちとやろうという方向になってきてる感じはしますけど。

高嶋）どれだけ騒ごうと森友加計はもうずーっと飛んで行ってしまったし、安倍さんにとっては楽勝の野党ですね。

鈴木）揉めれば揉めるほど、それは与党を有利にするっていうことですね。

高嶋ひでたけのあさラジ！
FM93AM1242ニッポン放送 月～金 6:00～8:00