午前中ですべて売り切れる浅草の老舗ベーカリー「ペリカン」その名の由来は?

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午前中ですべて売り切れる浅草の老舗ベーカリー「ペリカン」その名の由来は?

浅草で1942年から続く老舗ベーカリー『ペリカン』の4代目主人・渡辺陸が、黒木瞳がパーソナリティの番組「あさナビ」(ニッポン放送)に出演。4代目主人が「ペリカン」を継ぐことなった経緯を語った。

黒木)今週のゲストは、東京浅草の老舗パン屋さん『ペリカン』の4代目ご主人、渡辺陸さんです。「ペリカン」という名前は、ひいおじい様が付けられたのですか?

渡辺)最初は全然違う名前で「渡辺ベーカリー」という名前でして、「ペリカン」になったのは2代目のおじいちゃんからですね。

黒木)由来は何ですか?

渡辺)2代目の学生の頃のあだ名です。下顎がしっかりしている方だったので、「ペリカン」と。凄く安直に付けたようです。

黒木)「やれ」と言われたときは覚悟もあったと思うのですが、どう思われましたか?

渡辺)「早くないか」とは思ったのですが「精一杯やらせて頂きます」という気持ちでしたね。3代目が一人娘しかいないのですよ。「継ぐ人がいないから、お前やらないか」ということでした。大学時代にアルバイトをしていたので、声をかけて頂いて。私も小さい頃から食べて慣れ親しんでいますから、おじいちゃんとかがテレビに出て頑張っているのも見ていました。みんなで頑張ってきたのに、継ぐ人がいないから潰れるというのはばかばかしいなと思いました。そんなことになるくらいだったら、私がやった方がいいだろうということで「やらせて頂きます」という感じでした。引き受けることに関してはプレッシャーもありましたが、嫌だという気持ちはなかったし、むしろありがたかったですね。

黒木)朝は何時に起きていらっしゃるのですか?

渡辺)職人は朝番だと4時前ですね。

黒木)それで何時頃出来上がるのですか?

渡辺)1回目ができるのが7時前くらいですから、作ろうとすると3時間くらいかかってしまうのですよね。

黒木)しかも大量にできるわけじゃないじゃないですか。食パンは1回何本くらいできるのですか?

渡辺)1回にだいたい100本くらいできるのですが、それを4~5回繰り返します。ロールパンも1,000個で3時間くらいかかってしまう。膨らむのに時間がかかるのですよ。生き物ですから、待ってないといけない。いまは冷凍生地とか、前日に仕込んでなるべく作る時間の短縮に取り組んでいるのですけれども。

午前中ですべて売り切れる浅草の老舗ベーカリー「ペリカン」その名の由来は?
渡辺 陸(わたなべ・りく)/ 『パンのペリカン』四代目

1987年、東京都生まれ。
成蹊大学経済経営学部を卒業後、東京製菓学校パン専科でパン作りを学ぶ。
2014年に「パンのペリカン」4代目店主となる。
2017年8月には、お店の近くに「ペリカンカフェ」をオープン。
2017年に著書『パンのペリカンの話』を出版。ドキュメンタリー映画『74歳のペリカンはパンを売る』が公開。

ENEOSプレゼンツ あさナビ
FM93AM1242 ニッポン放送 月-金 6:43-6:49

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黒木瞳のあさナビ

毎週月曜〜金曜 6:41 - 6:47

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毎朝、さまざまなジャンルのプロフェッショナルをお迎えして、朝の活力になるお話をうかがっていく「あさナビ」。ナビゲーター:黒木瞳

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