来年こそは… 少年時代の常勝の中日ドラゴンズを夢見る

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「報道部畑中デスクの独り言」(第105回)では、ニッポン放送報道部畑中デスクが、中日ドラゴンズのこれからを、中日の歴史も交えて解説する。

ナゴヤ球場 星野仙一さんの訃報を受け、ドラファンの「聖地」を訪れた(2018年1月20日撮影)

宗教と支持政党とプロ野球のひいき…日常会話での「三大タブー」とかつては言われましたが、最近は時代も変わりつつあります。

2018年のプロ野球ペナントレース、わが中日ドラゴンズ(あえて「わが」と書きます)は、63勝78敗2分けの5位。私が生まれてからはもちろんのこと、プロ野球が1950年に2リーグに分立してからは最長となる6年連続Bクラスにあえいでいます。中日は、優勝回数は9回(2位から勝ち上がり、日本一を勝ち取った2007年は別)ですが、Aクラス、特に2位が多く、セ・リーグ発足後69シーズンのうち、実に24シーズンを数えます。

特に宿敵・巨人と死闘を演じることが多く、以前お伝えしたナゴヤ球場では数々の名勝負を繰り広げました。長い歴史で見れば、比較的安定した成績を残しており、常に優勝争いを演じることが多いチームと言えます。

これまでの連続Bクラスの最長記録は1968年~1970年の3年間、球界を揺るがした「黒い霧事件」の余波を受ける形で低迷が続きましたが、その間に当時若手の星野仙一投手らが成長し、1974年の20年ぶりの優勝につながって行きます。歴史は繰り返すと言いますが、いまの雌伏の時が、再び羽ばたく瞬間への序章であることを願うばかりです。

一方で、今年は明るい話題もありました。何と言っても松坂大輔投手の活躍です。森繁和監督(当時 現シニアディレクター)は、当初「1勝してくれればいい…」と話していたと言いますが、ふたを開けてみれば11試合に登板して6勝4敗、防御率3.74。期待以上の立派な成績で中日選手としては8人目のカムバック賞を受賞。まさに中日の「再生工場」としての伝統は生きていました。

興行面でも大きく貢献し、主催試合の観客動員は214万6406人で昨シーズンより8.3%増加するというまさに「松坂効果」。来シーズンは背番号18に。持ち前の投球だけでなく、若手のけん引役など様々な意味で期待がかかります。
松坂は年俸8,000万円プラス出来高払いで契約更改。球団を通じ「今年の成績から少しでも上積みをしてチームに貢献し、恩返しができればと思う」とコメントしています(金額は推定)。

そして、ドラフト会議で競合の末獲得した根尾昴選手。「地元・岐阜の星」はどこまで育ってくれるのでしょうか。気になるのが京田陽太選手とのポジション争い。京田は1年目の疲れが出たのか、打率2割3分5厘で打撃成績30位。チャンスで「あーあ」とがっかりすることも正直多かったのですが、フル出場を果たしました。プロとして必要なスタミナを学ぶ大きな財産になったことと思います。
京田も来シーズンは背番号1に。実は中日でこうした二遊間のポジション争いは1度だけでなく、かつては「立浪和義・宇野勝」「福留孝介・久慈照嘉」の例があります。いい意味での「化学変化」を期待したいと思います。

投手陣は今シーズン13勝を挙げたガルシアの退団が痛いのですが、新しい助っ人のロメロがその穴をどこまで埋めるのか。若手がどこまで育ってくれるかに期待です。事実上の“守護神不在”で辛酸をなめた今シーズン、田島慎二ら救援陣も屈辱から這い上がって来ることを願います。
リーグ最多の38度の逆転負け、特に9月4日のヤクルト戦、9対3でリードしていた9回に救援陣が大炎上し、9対12のサヨナラ負けを喫したような悪夢はもう見たくありません。

そして、岩瀬仁紀、荒木雅博、浅尾拓也といった2000年代の「常勝時代」の戦士が軒並み引退しました。世代交代がどれだけ進むかも大きなカギとなります。根尾は少年時代、常勝時代の中日を見て育ちました。少年時代の夢をぜひ昇華させてほしいものです。

ちなみにユニフォームに刻まれる名前はローマ字で「NEO」…ギリシャ語で「新しい」を意味しますが、英語では「復活」の意味も持ちます。来シーズンはまさに「NEOドラゴンズ」として、暗黒時代に終止符を打てるのか…この分野ばかりは「偏向報道」に徹することをお許しいただきたいと思います。(了)

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