ゴーン容疑者~捜査協力にはアメリカ、そしてフランスも
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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(4月10日放送)に数量政策学者の高橋洋一が出演。ゴーン容疑者の弁護団が動画を公開したニュースについて解説した。
カルロス・ゴーン容疑者、再逮捕前の動画を公開
特別背任の疑いで再逮捕されたカルロス・ゴーン容疑者の弁護団は昨日(4月9日)、再逮捕される前に撮影したゴーン容疑者の動画を公開した。ゴーン容疑者は動画のなかで改めて無罪を主張するとともに、一連の事件は日産の一部幹部による陰謀だと批判している。
飯田)公開された動画は全部で7分30秒ありました。実名を出すと言われていたのですが、そこについてはカットされていました。
高橋)そうですね。昨日見ましたけれど、何も目新しい話は無いし、なぜ出したのかなと思いましたけれどね。
飯田)弘中弁護士が言うには、裁判に影響が出るから実名の部分をカットしたということです。
高橋)容疑事実についていろいろ反論するのかと思っていたら、それもしていない。事前にやったので、今回逮捕される容疑事実に対しては反論なんてできない、と言えばそれきりなのですけれどね。何のためにやったのかな、と思いました。
飯田)商品取引法の部分についても、私の立場は変わっていませんと。これは法廷で述べたことの繰り返しでした。
いろいろな国が捜査協力している中東での資金の流れ
高橋)この事件は、ボーナスの記載が違っていたという金融商品取引法の話と、商法の特別背任の話と、2つありますけれどね。前者の方は形式的な話なのですが、後者の特別背任は舞台が中東なので根が深い。中東の資金の流れの話ですが、中東はテロ資金の流れが複雑なので、いろいろな国が捜査をしているところなのですね。そこに引っかかって来て、いろいろリークされているのですけれど、その情報を見ると、資金トレースという資金を追う作業が出ている。そこを見ると日本の捜査当局だけでは無いですね。例えばアメリカとか、フランスもある筈です。でないとあそこまで分からないですよ。資金トレースは、マネーロンダリングなどと関係があって、いろいろなところが調べている部分に引っかかっている案件のような気がします。ゴーンさんの話は弁護側としてはけっこう苦しいのではないかという印象です。いろいろな国が捜査協力しているから、それらの国はゴーンさんとの距離をとっているでしょう。フランス当局もとっているし。そこからの情報が漏れて、日本にも伝わって来ているのではないかと思います。
飯田)一部報道では、特別背任の容疑に関してはアメリカが捜査協力をしていると出ています。
高橋)もちろんそうでしょう。
飯田)具体的にどの機関が、とは言われていませんが、ドルの資金トレースとなると。
高橋)捜査協力があったのでしょう。中東のいろいろな金融取引も使っていて、あの取引は普通の取引ですが、個人ではまずないような取引です。だから少し変だなということで、捜査当局の人が見ていたかもしれないですね。
飯田)金融関係の人に聞いても、為替の取引をするのにこの銀行を使うのは怪しい、というようなことを言ってらっしゃいました。
飯田浩司のOK! Cozy up!
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