ゴーン被告保釈で日産と全面対決へ~会見で何を語るのか
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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(3月7日放送)にジャーナリストの鈴木哲夫が出演。カルロス・ゴーン被告の保釈について解説した。
カルロス・ゴーン被告、勾留から108日目で保釈へ
特別背任などの罪で起訴された日産自動車前会長カルロス・ゴーン被告が、勾留から108日目となる3月6日、保釈保証金10億円を納付し東京拘置所から保釈された。これを受けて日産の西川社長は「想定の範囲内だ」と記者団に語っている。
飯田)一部報道によると、ゴーン前会長は名誉回復のために会見を開くことも検討していると。当日会見するという噂もありましたが。
鈴木)彼が何を喋るのか、という期待もありますよね。結局それはなかったわけですが、ある政権幹部に話を聞けたのだけれど、この問題はフランスと日本の国対国の外交問題になる可能性が非常に大きかったのです。ルノーはフランスの国営企業ですよね。
飯田)15%くらい国が株を持っています。
鈴木)ルノーが日産と合併吸収という流れのなかでこの問題が起きていて、向こうは国を挙げてやって来ます。日本は日産が民間企業なので政治が口を出せない。でもこれは国対国の問題になるということで、わざわざ日産の幹部を報告のために官邸へ来させたではないですか。
飯田)翌日に。
鈴木)これはやはり、わざと日産の幹部を官邸に呼んだのですってね。日産は民間だけれど、こちらもちゃんと国としてバックアップして戦うというポーズを取ったそうです。でも、この問題はゴーンさんが解任されたこともあって決着しました。これからはゴーン対日産の裁判での戦いになって行きます。
もう1つ、今回の保釈をめぐっての話ですが、普通は容疑を否認しているときには保釈請求があっても出さないのですよね。日本がこの傾向は強くて、海外はそうでもない。日本の仕組みはおかしい、という批判もありました。これは弁護士の方と話したことですが、最近は否認していても条件が合えば保釈を認める流れになりつつあるそうです。否認していても証拠隠滅やいろいろな可能性があるなかでの保釈のタイミングも、今回の件で良い前例になるのか悪い前例になるのか、その辺りの見方もポイントになります。本筋は日産対ゴーンのやり取りになって来ます。
飯田)もともと日本国が絵を描いて日産の帰属を、というところもあったのではないかという話もありましたが、だったら翌日に副社長を呼ぶのではなくて、事前に呼んでいるだろうと。これは完全に経産省が絵を描いたものではなさそうですね。
鈴木)そうだと思います。最初は国対国の駆け引きみたいに見えましたが、そうではないのでしょうね。ゴーン側は全面対決の姿勢で来るでしょう。あとは昨日のあの格好ですよね。
ゴーン被告の奇妙な変装は何かを意味するのか
飯田)そのことについてのメールもたくさん来ています。
鈴木)何かしら意味を持っているような、彼なりに何かを主張するのかな、という気もします。
飯田)報道陣は水も漏らさぬ勢いで待っているわけだから、バレますよね。
鈴木)変装どころか、あの作業服は何だ? と、かえって目立つでしょう。
飯田)朝日新聞が物凄く調べて書いていました。
鈴木)公判あたりで「実はこの格好はこれを意味する」と言うのか、いろいろな見方ができますよね。
飯田浩司のOK! Cozy up!
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