サヘル・ローズ「過去に経験した“闇”を演じるということ」
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黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)に、タレントで女優のサヘル・ローズが出演。自分のなかにある「闇」を演じることについて語った。
黒木)今週のゲストはタレントで女優のサヘル・ローズさんです。
いろいろ活動をなさっているのですが、女優では6年間、死体の役もやられて来たそうですが。
サヘル)高校生のときに、食べて行くにはどうしたらいいのだろうと思って、エキストラの仕事を見つけて、死体役から始めました。名前もない、発する言葉もないかもしれないけれど、存在に価値がある。そこからステップアップして行こうと思って、6年間、死体役を続けました。皆さんの演技を見ながら、いつか私も演技をするのだ、「負けんぞ!」と思っていました。
黒木)表現することが好きなのですね?
サヘル)好きです。私は中学時代いじめられていた時期があったのですが、お母さんを心配させたくなかったので、黙って学校に行っていました。「お母さんの理想とするサヘルちゃん」という役を演じていました。演じるということを無意識のうちにしていたのです。でも、本当の私は感情を出せなくなってしまったのですね。誰か他の人になれば、言葉を発することができる。そこから自分で見出したのが役者としての表現です。
黒木)入り方は別として、演技することが「好き」であるということが、表現する上でとても大切です。喜怒哀楽を表現する、その人の人生を演じることはとても大変なことなので、好きであるということがまず、大事なことなのです。
サヘル)舞台でもディープな役を演じることが多い。過去の開けたくない引き出しってありますよね。でもこれを開くことによって、観てくれた人に何かを遺すことができたと感じたときに、やっておいてよかったと思います。
この間、江戸川乱歩の『陰獣』に出させていただいたのですが、静子役を演じたときに私が出した私のなかの獣、それは誰もが持っているものです。それを静子という女性を通じて出すことで、舞台を観に来てくれた人が自分のなかにあるどろどろに気づいていただければと思います。私は常に闇を表現したい。綺麗な闇もたくさんあります。孤独は決してネガティブなものばかりではありません。いただいた役がディープであればあるほど、私が生きて来るなと感じます。
黒木)おそらく、いままでの人生経験や、考え方や環境などがすべて、芝居をすることで浄化されてらっしゃるのでしょうね。そうすると、お客様にハートが伝わるのですよね。
サヘル)嬉しいです。ありがとうございます。
サヘル・ローズ/タレント・女優■1985年、イラン生まれ。
■8歳のときに養母と共に来日。当時通っていた小学校の校長に日本語を学ぶ。小学・中学時代には生活が困窮してホームレス生活を経験したり、いじめに遭うなど辛い思いをしたが、高校時代から芸能活動を始め、ラジオのリポーターとしてデビュー。
■以降、女優として映画やドラマで活躍するほか、タレントとしても数多くの番組に出演。
※イランでも放映されていた「おしん」が芸能活動を始めるきっかけに!
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