ビジネスに必要な“教養としてのワイン”
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黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)に、「プレミアムワイン株式会社」代表取締役で、ワインスペシャリストの渡辺順子が出演。現在の日本での仕事について語った。
黒木)今週のゲストは「プレミアムワイン株式会社」代表取締役で、ワインスペシャリストの渡辺順子さんです。
クリスティーズで正社員として働かれるようになって、どんな体験をなさったのでしょうか。
渡辺)オークションで働いていて、いろいろな人に会い、いろいろな勉強をさせていただき、ワインはただの飲み物、ただのお酒ではないと感じました。そして、それを日本の皆様にお伝えしたいと思いました。
黒木)ただの飲み物ではない?
渡辺)芸術の一部でもありますし、歴史とも関係しています。ワインを勉強するには歴史や地理や言語や文化、すべてを勉強しなくてはいけない。それがワインだなと感じたのですね。ワインを知っているということで、普段では絶対にお会いできないような方と対等にお話をさせていただきました。それは私にワインに対して多少なりとも知識があったからで、それがワインの魅力だなとも感じました。
黒木)日本でいまプレミアムワインをやってらっしゃるのは、そういうことを伝えながらワインを売るというだけではなくて、そういうことを伝えて行く会社であるということですか?
渡辺)そうです。私は自分のことをワインの伝道師と思っているのですが、ワインの文化を日本の方々に伝えて行く。「ワインを飲んでください、ワインを買ってください」と言うだけではなく、ワインにまつわる歴史や、世界共通の飲み物になっているワインの文化を皆様にお伝えできればと思っています。
黒木)その文化はどのように伝えているのですか?
渡辺)ワインを教養として身に着けていただけるよう、ワインのレクチャーをしたり、ワイン会を開催しています。
黒木)それが教養としてのワインなのですね。
渡辺)ブドウの品種、産地、味わいだけではなく、投資としての側面もありますし、資産として欧米の方々はワインを扱っています。世界経済とワインのつながりとか、お酒ということだけではなく、もっと広い意味でワインをお伝えしたいなと思っています。
黒木)ワイン会には一般の方も参加できるのですか?
渡辺)基本的には法人様向けにワインのレクチャーをしています。ニューヨークのオークションで働いているときも、大手金融会社から若手の社員に向けてワインを教えて欲しいと依頼を受けまして、ビジネスツールとしてのワインをレクチャーしたことがありました。
黒木)それを日本でもやってらっしゃるということですか?
渡辺)そうですね。ワインはビジネスにとっても必要なものだということを分かっていただくようなレクチャーを開催しています。
渡辺順子/ワインスペシャリスト■1963年・愛知県生まれ。
■ニューヨークに移住、フランスへのワイン留学を経て、2001年から世界最大のオークションハウス「ニューヨーク・クリスティーズ」に入社。アジア人初の「ワインスペシャリスト」として8年間勤務。
■2009年に退社し、ワイン・コンサルタントとして独立。
■2010年に「プレミアムワイン株式会社」を設立し、代表取締役に就任。ワイン投資のアドバイザー、セラーを管理するセラーマネジメントのほか、世界有数のワインオークションハウス「ザッキーズ」の日本代表として日本国内での高級ワインのオークションを開催するなどワインビジネスの第一線で活躍。
■著書に『世界のビジネスエリートが身につける 教養としてのワイン』がある。
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