大阪維新の会と公明党大阪府本部~都構想協定案の最大のポイント
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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(5月27日放送)にジャーナリストの須田慎一郎が出演。大阪都構想に対する大阪維新の会と公明党大阪本部それぞれの立場と思惑について解説した。
大阪維新の会と公明党大阪府本部、都構想で最終合意
大阪維新の会と公明党大阪府本部は5月25日、大阪都構想の是非を問う2度目の住民投票を実施することで最終合意した。1年を目処に都構想案をまとめ、来年(2020年)秋から冬に住民投票を実施する見込み。
飯田)須田さんには再三、これに関して解説頂いています。住民投票まではというところは前回も一致していたけれども、今回に関しては都構想そのものについても、公明党は賛成だということですか?
須田)これは維新がこだわったところです。公明党は国政選挙を強く意識して、そのなかでのバーターとして都構想問題に向き合って来た経緯があります。場合によっては国政選挙が終わった後に、また同じような状況になりかねない。そうならないように公明党の首根っこを押さえておこうということだと思います。
意外に知られていないのですが、実は今回のダブル選挙が行われるまでに松井さん、吉村さんは2人ワンセットのときもあれば、バラバラのときもありますけれども、トータルで1000回以上のタウンミーティングを開いています。これはそれぞれの市民が理解しているわけではなかった、という前回の住民投票の反省に立って、「これはどういうメリットがあるのか、どういう形でやるのか、不安はどう解消されて行くのか」というところをきめ細かくタウンミーティングで実施しています。
メディアはほとんど報道しませんが、これが大きな効果をもたらしているのだと思います。これからも繰り返し、この種のタウンミーティングは開かれて行くでしょうし、タウンミーティングに公明党の市会議員も参加することになると、公明党もかなり本気だということになります。その辺りを維新は水面下で打診して行くはずです。「賛成ならば一緒にタウンミーティングに行きましょう」と。この辺りのメンバーを注目しておくといいでしょう。
飯田)協定案の中身まで一緒に詰める、維新側も妥協する部分があるという含みを持たせた会見でした。そうすると、中身はこれから詰めて行くということですか?
須田)そうですね。ポイントは「特別区」というものが今度作られるのですけれども、公明党の市会議員にとってみると、議会の権限や区の予算権など、「自分たちの身分がなくなる」ということがいちばんのアレルギー反応です。それが区に降りて来たときにどう確保するのか…非常に政治色の強い駆け引きになると思います。
飯田)既得権が絡むわけですからね。
飯田浩司のOK! Cozy up!
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