イランに対するアメリカの本音

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(6月25日放送)にジャーナリストの有本香が出演。トランプ大統領がイランの最高指導者ハメネイ師に対する金融制裁を含めた大統領令に署名したという報道について解説した。

イランに対するアメリカの本音

イランの最高指導者ハメネイ師(右)と会談する安倍晋三首相=2019年6月13日、イラン・テヘラン[ハメネイ師のツイッターより] 写真提供:時事通信

アメリカがイランの最高指導者ハメネイ師を対象に追加制裁

24日にイランに制裁するとツイッターで表明していたトランプ大統領が、その内容を明らかにした。イランの最高指導者ハメネイ師に対する、金融制裁を定めた大統領令に署名したということである。

飯田)交渉についてもイラン次第だということで、まったく交渉の糸口を閉ざすわけではないけれど、まずは制裁をということです。

有本)アメリカとしては振り上げた拳をどこで下ろすかは極めて重要なのですが、イラン側に立てば、そう簡単に「はいそうですか」と言うわけにはいかない。今回、安倍総理大臣と河野外務大臣がイランに行った流れのなかで、日本の巷でもようやく知られるようになったのは、イランの統治機構が非常に特殊であるということです。最高指導者のハメネイ師という方がいらっしゃって、大統領という存在はいるのですが、いわゆる大統領制の国の首相みたいな権限です。

飯田)行政のトップ。

有本)行政のトップで外交もやるのですが、軍や実力組織に対する統帥権はないのです。それはハメネイ師にある。だけど、ハメネイ師も独裁者ということではなくて、専門委員会などからの諮問を受け、いろいろなことを決めるという体制にある。そしてもう1つ日本人が理解しにくいのは、国軍以外にある革命防衛隊という、国軍よりもむしろ大きい存在です。

飯田)強いと言われている。

有本)強いということがあって、なかなか理解しづらい部分はあるのですが、アメリカもイランの存在そのものを全否定しようという話ではなくて、核合意という「ぼやっ」とした政治的な合意。これをもう少し強いものに書き換えて、トランプ印にしたいということだと思いますよ。ですからもう少し鍔迫り合いが続くのでしょうが、どこが落としどころになるかを日本としてはよく見極めないといけないですね。

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