安倍総理が中国の習近平国家主席と会談~来年の春再来日で合意

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(6月28日放送)に外交評論家・キヤノングローバル戦略研究所研究主幹の宮家邦彦が出演。27日に行われた安倍総理と習近平国家主席による日中首脳会談について解説した。

日中首脳会談 中国の習近平国家主席中国の習近平国家主席(右)と握手する安倍晋三首相=2019年6月27日午後、大阪府大阪市北区 写真提供:産経新聞社

安倍総理が中国の習近平国家主席と会談

安倍総理大臣は27日夜、主要20ヵ国・地域首脳会議(G20サミット)のため来日した中国の習近平国家主席と、大阪市内のホテルでおよそ1時間会談した。中国の国家主席の来日は、2010年11月の胡錦涛氏以来9年ぶりとなる。両首脳は永遠の隣国として恒常的かつ緊密な意思疎通のため、首脳などハイレベルの相互往来の強化が重要との認識で一致した。総理は、「日中関係は完全に正常な軌道に戻った。来年の桜の咲くころ、習主席を国賓として日本に迎えたい」と述べ、来年(2020年)春の再来日に合意している。

飯田)非常に素晴らしい提案だという返答があったということですが。

宮家)永遠の隣国として恒常的かつ緊密な意思疎通のため、首脳などのハイレベルの相互往来の強化が重要と認識したということは、いま「現状としてそれがない」ということです。中国がそれを重要と認識してくれてありがとう、という感じなのですが、来年の春に国賓として来るという目標が決まったわけですよね。であれば、これからはそれに向かって、どのような肉付けをして行くかということになるのだと思います。

G20大阪サミット・インテックス大阪雑感。会場内では準備が着々と進んでいた=2019年6月27日午前9時6分、大阪市住之江区 写真提供:産経新聞社

政治的な問題には譲歩しないが、経済的な問題では日本が必要な中国

宮家)政治的な問題と経済的な問題、2つに大きく分かれるとすれば、彼らは政治的な問題について譲歩しないと思うのですよ。いま米中関係がこれだけおかしくなっているときに、中国側が尖閣は諦めるとか、歴史問題や靖国については未来永劫文句は言わないと言うわけがないです。つまり彼らは「黙りますよ」と言っているのです。黙っているのだったら永久に黙ってくれればいいのだけれど、調子が悪くなるとまた言い出して来る。現時点では「黙る」ということが、正常化するということです。しかし政治的な問題、戦略的な問題については難しいかもしれないけれど、経済的な問題については、中国は明らかに日本との関係改善を望んでいます。米中で経済関係がおかしくなっているときに日本の企業も逃げてしまったら、本当に中国経済は心配になる、だから日本企業には残って貰いたい。一方、日本からすれば、日本は中国に投資をしている。進出日本企業もいっぱいあるし日本人もいる。最近は日本人が捕まったりするから、そういうことがないようにしてほしいです。政治問題、領土問題は完全には解決しないだろうけれど、少なくとも不測の事態が起こらないように信頼醸成措置、例えばホットラインを設置するなどすべきでしょう。とは言え、向こうが電話をとらなければ何の意味も無いと思うけれど、ないよりはましです。そういう意味ではいまは関係改善をして行くチャンスではありますね。

家族会・救う会による国民大集会を前に、署名を開始した平成9年以降の署名が入った段ボールの山を前にあいさつする横田早紀江さん(前列右から2人目)=2019年5月19日午前、東京・平河町の砂防会館 写真提供:産経新聞社

北朝鮮拉致問題に関して習主席から発言

飯田)今回もう1つ見出しが立っているのは、拉致問題に関して。これも習主席の方から、「北朝鮮に対しては日本の立場を説明してきちんとしろ」と言って来たという発言があったようですね。

宮家)面白いですね。全員がいるところでその話をしたのでしょう。本当に北朝鮮から何かあれば、首脳だけで1対1でやったときに話すこともあったかもしれない。それがあったのならよかったと思いますけれど、そうでなければ残念ですが、これはあくまで原則論なのかなと思う。しかし、中国がそういう形で日本を支援するという方向性は、決して悪いことではありません。

飯田)人権などについても香港の話、それからチベット、ウイグルなども総理から言及があったと。日本政府側のブリーフィングだと、返答の部分に関してはなかったのですが、とりあえず言及はしたということですよね。

宮家)残念ながら日本側の言いっぱなしということですよ。そんなことは言いたくもないから、絶対に中国側からは説明しないと思います。結果として、日本側がこういう問題をきちんと提起しましたよという説明になる。いろいろ遠慮していた一昔前に比べたら、随分違いますよね。国際的に見て中国のやっていること、特に人権問題に関しては香港も含めてよい状況ではありませんから。

飯田)G20のマルチの席でも、アメリカのポンペオ国務長官などは香港の問題を取り上げるのだと言っています。中国側は内政干渉だと反対しているようですが。

宮家)しかし、米国が取り上げることは止められませんからね。

飯田)口封じはできないですものね。

宮家)1回それを取り上げられたら、各国で一通り話すでしょう。それは当然やらなくてはいけないと思います。まずいことを黙っていてくれというわけにはいかないのです。「国際社会は見ていますよ」というメッセージを送らなくてはいけないですね。

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