森永卓郎「当面は大丈夫」“貿易赤字8888億円”を解説
公開: 更新:
経済アナリストの森永卓郎が、7月24日放送のニッポン放送「垣花正 あなたとハッピー!」に出演し、18日に発表された2019年上半期の貿易統計速報について解説した。
財務省が発表した2019年上半期の貿易統計速報によると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は、8888億円の赤字だったことが判明。米中貿易摩擦を背景とした中国経済の減速で、中国への輸出がマイナスとなったことが響いたということで、これは景気に影響するのか。森永氏は以下のように解説した。
「一兆円近い赤字を出して大丈夫なのか、と不安に思う方もいるかもしれませんが、当面は大丈夫なんですよ。確かに、輸出と輸入の差額は8888億円。ですが、まだ発表されていない情報ですが、経常収支はおそらく8兆円くらい。経常収支とは、貿易以外のお金のやり取りで儲けた額。いま、日本は世界中に証券投資とかで、金に金を稼がせて、ボロ儲けしてるんです』
森永氏の解説によると、日本はトータルとしてみれば貿易収支は黒字。だが、安泰というわけではないという。
というのも、かつて、18世紀、イギリスで産業革命が起こった歴史になぞらえて、いまの日本の状況について見解を述べた。イギリスでは、蒸気機関が導入されて大量生産できるようになり世界中でイギリス製品が売れて、ボロ儲けした過去がある。その儲けたお金で、投資などでお金を稼ぎ、結果的に調子に乗って没落してしまった過去がある。
「イギリスは没落して、世界の主役をアメリカに奪われる、という過去もあるわけです。日本も同じで、かつてメイドインジャパンは、日本の誇りでした。いまは、モノを売ってではなく、お金でお金を稼ぐ、というのは大きな間違いだと思うんです」
垣花正 あなたとハッピー!
FM93AM1242 ニッポン放送 月-木 8:00-11:30
番組情報
ふつーの男・沖縄県宮古島出身の垣花正がお届けする、ニッポン放送が自信と不安をもってお送りする朝のワイド番組!レギュラー・ゲストとのコンビネーションもバッチリ!今の話題をハッピーにお届けしていきます!