東京都・港区虎ノ門にある光明寺の僧侶・松本紹圭(しょうけい)氏が、10月6日(日)、女優・戸田恵子がパーソナリティを務めるラジオ番組「戸田恵子 オトナクオリティ」(ニッポン放送)に出演。朝7時半からお寺に集まって掃除をする活動、「テンプルモーニング」について紹介した。なお、この日の放送は野球中継のためニッポン放送ではオンエアされず、ネット局のみの放送となった。
僧侶になるためには、それぞれの宗派を学ぶ仏教系の大学へ進むのが一般的だが、松本氏は東京大学文学部を卒業、インドでMBAも取得。現在は「お寺カフェ」、「テンプルモーニング」など、新しい活動を展開。今回は光明寺で行っている「テンプルモーニング」について、活動を始めたきっかけや、掃除の大切さを松本氏が語った。
■お坊さんがしている朝の寺掃除を、みんなで出勤前にする
お寺は意外といろんな催しがあって、何かを準備したり集客をしたりするのは結構大変なんですよ。でも一番大事なことは、そうした単発でやることではなくて、続けることが大事だと思ったんです。お寺では、朝にお経を読んで掃除をして、そういうルーティンを、お坊さんが普通にやっていることを、みなさんと一緒にやってみると良いのではないか? と思いました。
特に朝という時間が清々しい。自分もそうですが、お寺でお経を読んで掃除をして、というのが結構楽しみなんですよね。それをちょっとSNSで『一緒にどうですか?』って呼びかけたら、何人かが『いいね』と言ってくださって。定期的にやっていこうと思いました。
2週間に1回ぐらい、朝7時半から8時半まで、光明寺のテラスにみんなで集まってお経を読んで、お掃除をして、そして最後はみんなでお茶を飲みながらお話をするという1時間のパッケージを出勤前にやっているんです。
■お坊さんは「座禅」よりも、「掃除」に時間をかけている
お坊さんの修行道場というと、みなさん座禅ばかりしているイメージがあるかもしれないですけど、実は掃除の方が、より時間をかけていたりするんです。お寺って綺麗ですよね? ピカピカになっていると思うんですが、掃除自体が修行なわけです。掃除という身近にある修行を日々の生活に取り入れること自体が、心を整えることにすごく良い影響があります。静と動でいうなら、座ってじっとしている座禅を静。掃除は動的な禅と言っていいのではないかと思うんです。
■掃除をするだけで、確かな達成感が得られる
特にみなさんに何かインストラクションを与えるわけではなく、ほうきをお渡しして、それぞれが自分のやり方で掃除をするんですが、一つ発見したのは現代人って体を使わない仕事がすごく多いんです。特に東京で働いている人は。しかも大きい組織でデスクワークをしていると、パソコンばかりに向かっていて、自分の仕事って世の中の何に役立っているのかな? みたいなことがたくさんあって、なかなか実感を持った達成感が得られなかったりするんです。でも掃除はちょっとやっただけでも、確実に、誰でもちょっとした達成ができるんですよ。しかも目にも見える。日々に小さな達成感があった方が、絶対に健康にいいと思うんです。
松本氏は著書「こころを磨くSOJIの習慣」も出版。掃除の考え方、あなたの掃除時間も変わるかもしれない。
ニッポン放送「三菱電機プレゼンツ 戸田恵子 オトナクオリティ」
パーソナリティ:戸田恵子
番組HP:https://www.1242.com/otokuri/
番組情報
女優・戸田恵子が大人のクオリティ・オブ・ライフ(上質で豊な生活)をエンジョイするための「人・モノ・コト」にフォーカスする番組です。
大人の会話が弾むプチトリビア、大人が生活に取り入れたくなる情報をお届けする30分。ぜひお付き合いください。