ヘリ墜落事故で台湾軍制服組トップ死亡~台湾総統選挙への影響は

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(1月3日放送)に外交評論家・キヤノングローバル戦略研究所研究主幹の宮家邦彦が出演。ヘリ墜落事故の台湾総統選挙への影響について解説した。

台北郊外のヘリコプター墜落現場に駆け付けた台湾の救助隊[台湾消防当局提供](台湾)<AFP PHOTO / Yilan County Fire Department>AFP=時事  写真提供:時事通信社

台湾軍制服組トップ、ヘリコプター墜落事故で死亡

2日午前、台湾空軍のヘリコプター、ブラックホープが墜落し、13人の乗員のうち台湾軍制服組トップの参謀総長ら8人が死亡した。ヘリコプターは台北市の基地を出発し、北東部の基地に向かっていたが、15分も経たないうちに消息を絶ったということで、軍が詳しい墜落の原因を調べている。

飯田)台湾は1月11日投開票の総統選挙の真っ最中ですが、蔡英文総統は2日から3日間、選挙活動の中断を発表したということです。

宮家)まだ原因が不明ですからね。陰謀でもない限りは、悲しい事故なのだと思います。当然ながら選挙戦は中断するということで野党もそれに乗っているわけですから、合意の上でやっているわけですね。ただ、時期的にも総統選挙直前だし、短期間しか中断しないわけですから、選挙期間が実質的に短くなるということは現職に有利になってしまうと思います。世論調査を見れば蔡英文総統の支持率は0.4ポイント下がって46.8%で、次の候補が10数%だから、いまのところは現職の彼女が優勢ですね。もっとも、彼女も評判がよくなかった時期があったわけです。

飯田)2019年の今ごろかなり悪かったですね。

台北郊外の新北市で開いた選挙集会で演説する蔡英文総統=2019年12月1日 写真提供:産経新聞社

香港のデモが“追い風” 蔡総統の支持率回復

宮家)一時は選挙も「危ない」という話でしたが、香港での民主化デモのおかげですよ。今回の事故が総統選に影響することはないと思います。

飯田)中国本土にとって蔡英文さんの再選というのは、できることなら避けたい事態だったわけですよね。

宮家)台湾は私の思い出の場所でもあるし、これまでに総統選の当日は何回か台湾で見ていました。中国は最初の総統選の時にミサイルを撃ったりして逆効果だったのですが、それ以来ああいう野蛮なことはやめて静かに台湾社会に浸透していこうということで新聞社を買ったり、南部の農民から農産物を買ったり、いろいろな形で台湾の人々を懐柔してきたのです。その効果がある程度出てきた時期だったので、蔡英文も危なかったのですが、台湾の人たちにとっては香港での事件があったからこういう形に変わったのだと思います。北京の思惑と逆効果でしたね。

飯田)総統選は恐らく蔡英文氏の当選ということになるでしょうから、その先いろいろな形での浸透がばれてきます。

宮家)独立するという話ではなく、台湾にできるのは現状維持だけです。上手く現状維持できるかどうか、今のところはその方向では動いていると思います。

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