ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(2月7日放送)に外交評論家・キヤノングローバル戦略研究所研究主幹の宮家邦彦が出演。有本恵子さんの母・有本嘉代子さんが亡くなったニュースについて解説した。飯田浩司が休みのため新行市佳が進行を務めた。
北朝鮮拉致被害者・有本恵子さんの母・嘉代子さんが94歳で死去
1983年に北朝鮮に連れ去られた拉致被害者、有本恵子さんの母、有本嘉代子さんが3日、心不全のため亡くなった。94歳だった。有本嘉代子さんは拉致問題に対する世間の関心が薄れて行くことに危機感を覚え、90歳近くになっても署名活動のため街頭に立っていた。
新行)政府が認定した拉致被害者17人の平均年齢は68歳に達していて、ご家族の高齢化もすすんでおります。まだ帰国されていない被害者の父母で残るのは、嘉代子さんの夫の明弘さん(91)、横田めぐみさんの父・横田滋さん(87)と、母・早紀江さん(84)です。
宮家)つらいですよね。拉致被害者問題で、初動を我々が間違ったとまでは申しません。しかし、もう少し早くいまのような形で行動していたら、状況は違っていたのではないかと思います。誤解を恐れずに言いますけれども、90年代まではどこか北朝鮮に対して遠慮というか、最低限の関係を維持しながらも・・・、とするところがあって、いまのようにガツンと行けなかった時期があったことは事実です。
米朝関係が悪くなったときが日本のチャンス
宮家)もう1つ大事なことは、ではこれで終わりなのかと言うと、そんなことはありません。いま北朝鮮はアメリカと直接話せるようになっていると思っているから、「アメリカと話せるのに、なぜ日本と話さなくてはいけないのか」ということになるのです。しかし今後、アメリカと北朝鮮の関係は悪くなるに決まっています。非核化の話が進んでいないからです。米朝の関係がおかしくなって来れば、当然のことながら北朝鮮は他の方法を考えなくてはいけなくなる。そのときに韓国も使いたい、中国も使いたい、「いや、でも日本もあるよね」ということに必ずなります。私は絶対にそのチャンスを逃すべきではないと思います。その意味では、まだまだ可能性はあると思うので、決して希望を失うことなく、政府には粘り強く頑張って貰わないといけないということです。
新行)心よりご冥福をお祈り申し上げます。
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