5月10日(日)、女優の戸田恵子がパーソナリティを務めるラジオ番組「戸田恵子 オトナクオリティ」(ニッポン放送・毎週日曜14時~14時30分)が放送。ニューヨーク、インドネシア、ドイツで活躍する人に電話やネット回線をつなぎ、新型コロナウイルスの影響を受けている、芸術家や労働者への支援策について聞いた。
今回は番組としては初めてのリモート放送を行い、戸田は自宅のリビングから出演。ニューヨークで活動している作曲・編曲家でジャズピアニストの宮嶋みぎわさん、インドネシアで人気の電子音楽ユニット・ホモジェニックのマネージャー兼通訳をするアキさん、ベルリン在住でドイツやヨーロッパの文化・生活を発信するライターの久保田由希さんに、現地の様子を聞いた。
■NYでは、芸術家を手厚く支援
全米に、芸術家を活動支援するためのNPO団体は数多くありますが、特にニューヨークはその数が多くて知られています。コロナウイルスで慌しくなっても、そういったところからの活動助成金はストップせず、私も来年発表するプロジェクトの助成金を、3月になってから頂けました。
星の数ほどある芸術家支援団体も、すぐに「エマージェンシーファンド」という緊急用の助成金を出してくれました。金額は2万5,000円から20万円ぐらいとバラバラですが、それぞれの団体ができるだけのものを芸術家に送ろうと、活動してくださっています。
■インドネシアのマスク支援
インドネシアでは、ローカルアーティスト達による「マスケルウントゥック・インドネシア」というマスクの支援プロジェクトが始動。4万ルピア(およそ400円)で好きなアーティストがデザインしたマスクを1枚買うと、買った人にはデザインが描かれたマスクが届き、それと同時に普通の白いマスクが2枚購入されたことになり、まだまだ貧富の差がある国内で、マスクが買えない貧しい人に送られます。
■弱い立場の飲食店を救う、ドイツの取り組み
ドイツで「クナイペ募金」というのが広まっています。「クナイペ」というのは日本語に訳すと「居酒屋」、「酒場」という意味ですが、雰囲気は日本の昭和レトロ喫茶とスナックを足して2で割ったような感じす。個人が細々とやっているお店が多く、100年以上の歴史あるお店もあり、庶民の憩いの場です。
新型コロナウイルスの影響でお店の営業が停止し、若手政治家がクナイペ専門の募金ホームページを立ち上げました。政治家がメディアのインタビューで答えていましたが、レストランはテイクアウトで稼げるけれど、クナイペは全面的に営業停止になって稼ぐ手段がなく、個人店だからネットワークもないので、一番弱い存在になりがちです。だから、そのホームページを立ち上げたと、インタビューで答えていました。
ドイツではさらに「アーティストは必要不可欠であるだけでなく、生命維持に必要」と大規模な支援を表明。ジャンルを超え、さまざまなアーティストが大変な状況の中でエールや希望を発信する取り組みは、もちろん日本でも広がっている。戸田も、絵本作家・にしのあきひろ(キングコング・西野亮廣)の絵本『チックタック~約束の時計台~』を朗読し、この動画がYoutubeにて公開中。「とても感動の絵本になっているので、時間がありましたらじっくり朗読を聞いていただけたら」と、思いを語った。
番組情報
女優・戸田恵子が大人のクオリティ・オブ・ライフ(上質で豊な生活)をエンジョイするための「人・モノ・コト」にフォーカスする番組です。
大人の会話が弾むプチトリビア、大人が生活に取り入れたくなる情報をお届けする30分。ぜひお付き合いください。