「新行市佳のパラスポヒーロー列伝」
ニッポン放送アナウンサー・新行市佳が、注目選手や大会の取材などを通して、パラスポーツの魅力をあなたと一緒に発見していきます
いよいよ東京パラリンピックまで、あと1年となりました!!!
私が担当している朝の番組「飯田浩司のOK! Cozy up!」(月~金・朝6時から放送中)のなかで、東京パラ1年前企画として、8月24日にブラインドサッカー日本代表キャプテンの川村怜選手にインタビューした模様をお届けしました。
この「パラスポヒーロー列伝」でも、ご紹介したいと思います。
ブラインドサッカーは、ゴールキーパー以外が全盲の選手で、アイマスクを装着し、音の出るボールを使ってプレーする競技です。現在、日本代表は世界ランキング12位(2020年1月1日時点)。
東京パラリンピックでの金メダルを目指して、トレーニングを重ねて来ましたが、新型コロナウイルスの影響で6月の練習再開までおよそ3ヵ月半、ブラインドサッカー日本代表はグラウンドで練習できない日々が続きました。
そのぶん、6月に久しぶりにピッチに立ったときは、感動もひとしおだったそうで、「芝を踏む感覚やボール蹴る感覚をじっくり味わいながら、一歩一歩大事にボールを蹴りました」と、練習が再開された喜びを語っていました。
ブラインドサッカー日本代表の活動がストップしたとき、フィジカルコーチから「こういうメニューをやるように!」と、選手それぞれが言われたそうです。
しかし、実際に自分で追い込める選手もいる一方で、1人だと家ではなかなか追い込めない選手もいるのではないかと思い、コーチにお願いして、オンラインでみんなで一緒にトレーニングできるようにしました。
選手とコーチをオンラインの画面でつなぎ、コーチが指示した動きをみんなで一緒にやるといった具合で行われた、オンライントレーニング。一緒にトレーニングすることで一体感も生まれて、質が高まったそうです。そして、新たな発見もありました。
「オンラインなので、直接触ったりはできないため、言葉で指示し、説明して、身体を動かさなくてはいけません。どういった言葉を選択すれば相手に伝わるのかと、考えることがより求められました。ブラインドサッカーをプレーしているなかでも必要なことです。言葉の選び方というのは今回、すごく勉強になったのではないかと思います」
ブラインドサッカーは、ゴールキーパーやゴールの裏にいるガイド、選手同士、監督で声をかけあって行うスポーツであるため、競技の特性につながっていて、言葉を使ったコミュニケーション面での強化に役立ったということですね。
感染防止対策としては手洗い、うがい、消毒。練習以外のときはマスクを着用し、換気をこまめにする。練習が終わってからはシャワーを浴びて着替える、という基本的なことを徹底しています。
改めて、東京パラリンピックへの想いを伺いました。
「自分自身もそうですし、チームもずっと成長期というか、伸び盛りなので、さらに成長できると思います。成熟したチームで挑めると思うので、1年延びたという意味ではプラスに考えられていますし、またさらに進化した姿を見せられるのではないかなと思っていて、すごく楽しみにしています。
最大の目標としては、金メダルを獲得して世界一になることですね。個人としても世界一のプレーヤーと認められるような、躍動した姿をピッチのなかで表現したいと思います。僕たちが金メダルを獲得することで、日本中の多くの方々に、ブラインドサッカーの魅力を伝えて行きたいと思います」
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