ブラインドサッカー日本代表強化合宿~取材も新しい様式へ
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「新行市佳のパラスポヒーロー列伝」
ニッポン放送アナウンサー・新行市佳が、注目選手や大会の取材などを通して、パラスポーツの魅力をあなたと一緒に発見していきます
ブラインドサッカー男子日本代表強化合宿が、葛飾区奥戸総合スポーツセンターで行われ、練習の様子が7月24日に一般公開されました。
取材者は、マスクの着用、手指消毒、健康状態を書き込む「来場者確認書」への記入、検温などをした上で、スタンド(観覧席)から離れて練習を見学。適宜、取材席の消毒もありました。
練習後は、通常であれば囲み取材がありますが、今回はZoomを使い、監督や選手をつないでのリモート取材になりました。
この合宿では、ボールフィーリングやフィジカルトレーニング、ゲーム形式の練習を行い、コンディションの回復具合の確認、3ヵ月間の精神的ダメージを取り除くことを念頭に置いて実施されました(選手は13名参加)。
緊急事態宣言後、初の強化合宿でしたが、高田敏志監督は「サッカーが戻って来てよかった。彼ら(選手)も本当に楽しそうだなと思って……本当に嬉しかったです」と喜びを語りました。
ブラインドサッカー日本代表キャプテンの川村怜選手は、東京パラリンピックが1年延期となったことについて、「率直に延期でよかったなと思いました。中止も考えられたわけですし。1年という猶予を与えられて、厳しい状況は続きますけれど、来年(2021年)に向けて1年準備ができるというのをプラスに捉えて、僕らもさらに成長した姿で戦えると思うので。この1年を大事にしたいと思います」と心境を明かしました。
ピッチで練習ができなかった期間、いつでも試合で戦えるような意識でトレーニングを続けて来た川村選手は、自らのコンディションについても語りました。
「2月(自粛前)と比べると、8割くらいは戻って来たかなと思いますけれど、残りの2割というのは凄く大きなものです。いま考えると、2月の段階で結構仕上がっていたんだなと思います。この期間に、いままで気づかなかったことに気づいたり、動きづらかった部分が動きやすくなったりとか……進化した部分もあるので、さらに成長した姿ではあると思います」と、新しい発見があったことも含めて、前向きな気持ちで練習に臨んでいるようでした。
自粛期間中はオンライントレーニングなど、自宅でできる練習を積み重ねて来た選手たちですが、「連携プレーをずっとやっていなかったこともあって、バタついた部分もあった」と、ゴールキーパーの佐藤大介選手は練習を振り返り、チームプレーの精度をまたこれから上げて行くという課題を挙げました。
私は24日の午前中に練習の見学をしたのですが、ピッチ上を走り回る選手の姿を見ることができ、久しぶりの現地取材に胸がいっぱいになりました。
選手は、パラリンピック本番に向けて、この期間で何ができるのかを模索している最中です。ブラインドサッカー日本代表は、東京パラリンピックに向けて再スタートを切りました。