政治ジャーナリストの田崎史郎氏が9月15日(火)、ニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に電話出演。注目が集まる自民党・菅義偉新総裁の党内人事、組閣について解説した。
自民党の党内人事は9月15日に決定、新内閣は16日に発足する。
辛坊)内閣の布陣と処遇ですが、例えば小泉進次郎さんなどはいま環境大臣ですが、どうでしょう。菅内閣に入ってきますかね。
田崎)菅さんは基本的に育てようと思っている議員が2人いて、河野太郎防衛大臣と小泉進次郎環境大臣なのです。閣内で処遇するかどうかはいまの段階では断定できないのですが、その2人を育てるためにはどのポストを経験させたらいいか、という発想でやると思います。それが党の役職なのか、政府の役職なのかはわかりません。
辛坊)なるほど。党の役職で言うと、幹事長の二階さんは留任、国対委員長森山さんも留任。それから総務会長佐藤さん留任。そして政調会長である岸田さんは立候補しました。岸田さんは閣内に入ってきますかね?
田崎)僕は閣内に入ってくるのではないかと見ています。
辛坊)なるほど。
田崎)もう一方で、岸田派内には無役に徹して地方行脚すべきだということを言う人もいるのですが、やはり菅さんからポストを打診されたら受けるのではないかと思います。
辛坊)石破さんの処遇はどうしましょう。
田崎)それはもう冷遇ですよ。しかし、石破派の人たちは使えますよ。例えば官房長官に加藤厚労大臣がほぼ内定段階ということで、加藤さんのあとの厚労大臣が務まるのは石破派の田村憲久さんだけなのです。
辛坊)田村憲久さんはお嬢さんが某局のアナウンサーですね。この番組にも何度かきていただいて、厚労族というか厚生労働にお詳しいですよね。あのかたは石破派ですか。
田崎)石破派です。菅さんと同期で菅さんが厚労省の説明を聞いた後、本当かと疑問を持ったときは田村さんに電話をして、厚労省の役人がこう言っているのだけれども大丈夫かという話を聞いたりしているのです。だから、菅さんも田村憲久さんは使いやすいのではないかと思います。
辛坊)なるほど。ということは、いまの厚生労働大臣の加藤さんが官房長官という風に言われていますから、そうなるとポストが空く厚労大臣に田村さんが入るだろうと。この方は石破派からも入れると。
田崎)そうです。
辛坊)これは一応石破派からも入れたという形になるのですか?
田崎)なります。別に石破茂さんの意向を聞いたわけではありませんが、そういう意味では総裁選のことは水に流して、挙党体制の人事ということになりますよね。
辛坊)もし年内に解散総選挙となると当然今回の組閣で選挙の顔というか目玉みたいなものを私が菅さんならつくりたいと思うと思いますが、どんな顔ぶれが思い浮かびます?
田崎)僕は選挙の顔ぶれ、例えば小泉さんを起用するとかなんとかというよりも、内閣支持率を上げる1つの方法は女性をたくさん起用することですよね。そうすると上がるのですが、そういうところでこの政権は勝負しないのではないかと。むしろこういう改革をやっていきますと。そのためにこういう働く内閣をつくりました、派閥に依存しない体制を政府でつくりました、というような実直なところで菅さんは勝負してくるのではないかと思います。
番組情報
辛坊治郎さんが政治・経済・文化・社会・芸能まで、きょう一日のニュースの中から独自の視点でズームし、いま一番気になる話題を忖度なく語るニュース解説番組です。
[アシスタント]増山さやかアナウンサー(月曜日~木曜日)、飯田浩司アナウンサー(木曜日のみ)