ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(10月20日放送)に数量政策学者の高橋洋一が出演。商店街への政府の支援策「Go To 商店街」について解説した。
Go To 商店街
新型コロナウイルスで売り上げの落ち込みに悩む商店街への政府の支援策、「Go To 商店街」が10月19日からスタートした。
飯田)各地の商店街がにぎわいを取り戻すイベントなどを行う際に、1つの商店街あたり300万円を上限に補助するというものです。
消費者ではなく、商店街を補助する「Go To 商店街」
高橋)不覚にもよく知りませんでした。「Go To トラベル」は知っています。「Go To Eat」も知っていますし、「Go To イベント」も知っていますけれどもね。それぞれ消費者の方に具体的に利益還元があるから、わかるではないですか。しかし、「Go To 商店街」において消費者はどう関係があるのかなと思って聞いていたら、これは商店街を補助する話ですね。
飯田)商店街で使えるクーポンがもらえるのかな、などと思っていました。
高橋)私もそう思っていた。それで予算規模を見たら51億円だから、これでは無理だと思いました。51億円では商店街に行くクーポンは配れません。
飯田)47都道府県に換算すると、1億円強ということだから、商店街の数を考えると……。
商店街限定で軽減税率をすることは可能
高橋)何百万という話になってしまって無理です。それであれば、商品券を配るとか、一緒に軽減税率をやってあげるとかね。
飯田)商店街限定で軽減税率をする。
高橋)そういうのがいいかも知れません。いまは全部デジタル化しているから、可能は可能だと思います。
飯田)POSシステムでオンラインに組み込まれているから、税率の部分をいじるだけで行けるということですか?
高橋)税率だと全品目になってしまうので、ある品目だけとかね。そのように一緒にすると効果があるのではないでしょうか。これは商店街に対する補助金ですよね。
先に費用を立て替えなくてはならず「Go To 商店街」への応募は少ない
飯田)メールもいただいています。“よしりん”さんから、「Go To 商店街って応募が少ないみたいですね。先に補助金が出ないと難しいのでしょうか。少しでも活性化するといいですね」。“はるぞう”さんからは、「商店街にとって、先に費用を立て替えるというシステムは費用負担が大きくて、利用する商店街はほとんどないように思いました」とあります。
高橋)いまの方は関係者じゃないの? 普通の人はそういうことを知らないですよね。
飯田)費用を先に立て替えるのですね。
高橋)精算払いにしていたのを、「先払いにするということは検討する」とは書いてありますけれどね。どちらにしても51億円の予算だと、業界だけのマイナーな話ですね。こういうのは、「消費者にどう利益が行くか」ということを盛り込むといいのです。そうすると何千億円という予算になって、Go To EatやGo To トラベルのように有名になります。消費者に還元しないで、業者だけへの補助でこのくらいの数字だと、宣伝するだけで終わってしまうかも知れません。
全体の消費喚起を考えるとクーポンを配ったほうがわかりやすい
飯田)具体的な全体の消費喚起策を考えると、クーポンを配るなどした方がわかりやすい。
高橋)わかりやすいですよね。あと、軽減税率を深堀りするとかね。そちらの方がわかりやすいですよね。
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