新型コロナは「“新しいタイプの風邪”であることは間違いないと思う」元厚労省医系技官が見解

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『新型コロナ、本当のところどれだけ問題なのか』を出版予定(2月16日)の、医師で元厚生労働省医系技官、元WHOコンサルタントの木村盛世が2月8日、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』に出演。“新型コロナウイルス”の正しく理解すべき点について解説した。

新型コロナは「“新しいタイプの風邪”であることは間違いないと思う」元厚労省医系技官が見解

2019-nCoVの電子顕微鏡写真(国立感染症研究所 提供)

「新しいタイプの風邪」とは

辛坊)木村さんはお医者さんで、アメリカの大学でも研究生活をしていらっしゃって、厚生労働省に入って所謂医系技官という経験をされて、お医者さんでもあり研究者でもありという方なのですけれども、ずばり聞きます。その木村さんの目から見て、よくテレビの他の番組等々、あるいは新聞でもそうなのですが、「これ、違うのでは?」と思うことって、どんなことがありますか。そういうものを、逆に今日はいくつか並べていただくことによって、いろいろな本質が見えてくるだろうと思います。この問題に関して「何を言ってるのか?」と、いちばん思うことは何ですか。

木村)もちろん新型コロナウイルスに関しては分かっていないことも沢山あるので、ちゃんと申し上げられないですけれども、ただ1つだけ私が言えるのは、新型コロナウイルスをゼロにするという考えは極めて困難ですし、風邪を根絶するということは実現不可能ですから、それに関して言えばかなり間違っているのではないかと思います。

辛坊)新型コロナに関して、これを「風邪」と表現しただけでけっこう怒ってくる人がいるのですが。

木村)「新しいタイプの風邪」であることは間違いないと思います。

辛坊)どういうタイプの「風邪」なのですか。

木村)いままで人にうつすコロナウイルスというのは6種類あることがわかっているのですが、そのうちの4つは通常の風邪で、他の2つはSARSやMARSという致死性の高いものなのですけれども、この4つのコロナウイルスに加わる5つ目の新しいタイプのコロナウイルスであるということが言えると思います。

辛坊)いままでコロナウイルスは6つあると。凶暴なSARSとMARSが1つずつで、それ以外の4つは通常の鼻風邪等を起こす風邪だと。いま木村さんの言い方ですと「5つ目の」とおっしゃったから、SARSやMARSに続く3番目の凶暴なものではなくて、従来鼻風邪等を引き起こしていた4つのコロナウイルスの系統に属する「5つ目」というニュアンスですよね。

木村)そうだと思います。

辛坊)ここが、他のテレビのコメンテーター、その他の専門家の方々は、「SARS」「MARS」(に加わる)「新型コロナ」なのです。

新型コロナは「“新しいタイプの風邪”であることは間違いないと思う」元厚労省医系技官が見解

元厚生労働省医系技官、元WHOコンサルタント・木村盛世 (※左のPC画面はリモート中継先にいる辛坊治郎)

「10年後には“風邪のウイルス”」という発表論文もある

木村)いまのところはまだ、「新しいタイプの風邪」のウイルスですので、多くの方が免疫を持っていない。それ故にかかりやすいし重症化しやすい。ここから言えば、確かに「SARS・MARS」と、普通の「従来のただの風邪のウイルス」の中間であることは確かですが、そうは言っても「SARS・MARS」とどっちに近いですかと言われたら、確実に「従来型の風邪のウイルス」に近いと思います。

辛坊)新しく生まれたウイルスであって、また、日本でどうかという話は後ろにすることにして、多くの人に免疫が、特に全世界的には多くの人が免疫を持っていない、ご高齢の方を中心に重症化するケースも相次いでいる。従来の鼻風邪を起こす4つのコロナウイルスとは違うという認識で対処しているわけだし、対処しなければいけないけれども、恐らく何年か経っていくと「従来型の4つの風邪のウイルス」と同じようなウイルスとして扱われる時代が来るだろうと、こういうことですか。

木村)そうです。ある論文では、もう「10年後には風邪のウイルスです」ということを発表しておりますので、それが正しいのだろうなと思います。

辛坊)私もこの1年間の推移を見ていて、クルーズ船の感染の広がりと亡くなった方の数その他を見ていると、いま木村さんがおっしゃったようなものかなという印象はあったのですけれども自信は持てなくて。いわゆる“第1波”が終わった段階で少なくとも日本においてはそういうものだろうという核心を持ったのですけれども、最初の数か月間は「しょうがない」にしても、1年経って木村さんのような認識を共有している、いわゆる専門家の方があまり多くないのはどういうことですかね。

木村)やはり新しいもの、見えないものに関して言えば人は怖いですし、それに恐怖を煽るようなメディア等の報道も加われば、目に見えないものだけ怖い。ゼロリスクを取るのは無理ですよということを申し上げましたが、どういうわけか、あまりに怖がって臆病になることによって、「新型コロナウイルス」という病気だけが独り歩きして、全ての病気は新型コロナウイルスしかないみたいな。人は一旦間違った感覚になっているのではないかと思います。

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辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!

月~木曜日 15時30分~17時30分 

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辛坊治郎さんが政治・経済・文化・社会・芸能まで、きょう一日のニュースの中から独自の視点でズームし、いま一番気になる話題を忖度なく語るニュース解説番組です。
[アシスタント]増山さやかアナウンサー(月曜日~木曜日)、飯田浩司アナウンサー(木曜日のみ)

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