ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(4月24日放送)に、新型コロナウイルスの医療対策の最前線に立っている東京都医師会会長の尾崎治夫氏が出演。人と人の接触を避けることの重要性を改めて訴えた。
基本的には全て公費負担
飯田)有名人も含め、いろいろな人がコロナウイルスに罹ったと報道されていて、明日は我が身だと思う方も多いと思います。心配なのがお金や、どうすればいいのかというところです。ラジオネーム“ヒダマリノユリカゴ”さん、小平市の女性からいただきました。「もしコロナ陽性となって入院し、陰性となって退院した場合、どのくらい入院費が必要になるのでしょうか? 検査や部屋代、食費など、もしものことがありますので心の準備として教えてください」ということです。
尾崎)基本的には感染症関係の法律によって、コロナの感染が明らかになった方は病院なり、軽症例であれば宿泊施設、あるいは自宅で療養してもらうことになっています。国が決めた規則に従ってやってもらうことになりますので、基本的には全て公費負担になります。細かい一部の費用などは公費から外れるものがあるかもしれませんが、ほとんどは公費で賄えると思っていただいていいです。たくさんのお金を何万円も用意する必要はないと思います。
飯田)パジャマを用意する、などはあるかもしれませんね。
外出したらそのまま帰宅する
新行市佳アナウンサー)市川市の“カルピスゴーン”さんからです。「食品業を営んでいます。駄菓子を売っていて、子どもが買いに来ますが、みんなおしゃべりしています。静かに並ばせた方がいいのでしょうか?」といただきました。
尾崎)お子さんについては、並んでいただけるかといったらなかなか難しいですし、お子さんの間で感染が拡がって親に拡まるというケースは、いまのところないと言われています。むしろお父さんやお母さんが持って来て、お子さんにかかってしまったというケースはあります。お子さん同士でどんどん拡大するケースはいまのところ言われていないので、それほど神経質になる必要はないのかもしれません。ただ、お子さんが駄菓子屋に行くという状況は、もしかしたらお母さんも来ている可能性があります。お子さんが駄菓子屋で遊んでいるうちに、例えばお母さん同士が立って話をしているかもしれない。大人同士で集まって会話をすれば感染リスクになりますから、そういう意味ではよろしくないのかなと思います。外出する際は、常にそういうことを考えていただきたい。広い公園で1人で遊んでいる場合は、私は問題ないとは思いますが、公園で遊ぶ、ジョギングする、ウォーキングした後などは、そのまま自宅に帰っていただくことが大事だと思います。
ここからが勝負 これ以上の感染者を増やさないことが最も大事
飯田)では最後に、リスナーの皆さんへ尾崎会長からメッセージをお願いします。
尾崎)私どもも、東京中の都民の方を救うために日夜頑張っておりますし、病院や診療所では、病院で1万人、勤務医が1万人います。診療所にいる人だと開業医が1万人、東京都医師会にはいますけれども、誰もが協力していまの難局に当たろうとしています。そこでいちばん皆さんにお願いしたいことは、ずっと申し上げていますが、ウイルスは自立して生きることができないのです。「半生命体」と言われていて、必ず人に寄生しないと生きて行けない。ある程度は寄生して、そこから排除されると、次の人にうつるということでしか生きて行けません。ですから、人と人の接触を少なくともこの2~3週間、なるべく避けていただくことによって、ウイルスは人から人に感染できなくなる。そうすると、ウイルスは生きて行けなくなります。そのことを十分に考えていただきたい。「もしかしたら自分が感染しているかもしれない」、あるいは「周りの人が感染しているかもしれない」という段階に入っていますので、ぜひ不要不急の外出は控えてください。ましてや、人が集まる「密集・密接・密閉」の場所には絶対に行かない。ここが勝負ですから、人の流れや人の触れ合いを2~3週間、ぜひ避けていただく。そして1人でも多くの感染者がこれから出ないように、皆さん1人1人が自覚を持って注意していただくことがとても大事です。その間に私たちは一所懸命、皆さんをコロナから救うための医療体制をつくっておりますので、その時間をいただくためには、これ以上の感染者を増やさないことが最も大事です。ぜひご協力をお願いしたいと思います。
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