キャスターの辛坊治郎氏が2月17日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長の辞任にともなう後任選出において、就任が理事会で正式決定するまでは人選を非公表とする考えを示していながら橋本聖子大臣の名前が報道されるという事態について、その意図と仕組みを解説した。
東京オリンピック・パラリンピック組織委員会は2月16日に辞任した森喜朗前会長の後任候補を選定する第1回候補者検討委員会を開き、後任に求める5つの資質をまとめた。また、17日、第2回の会合が行われ、18日にも理事会を開き新しい会長を選出する予定だ。
辛坊)そうなのですよね。18日くらいに発表ということが17日午前中に言われていましたけれども、意図的にマスコミにリークをしている可能性があります。というのは16日から候補者の検討委員会の8人のメンバーをもともと発表しないと言っていたものをもう実質的にだだ漏れで、「それ、発表しているのと一緒じゃん」というような。だから、今回も表立ては橋本聖子さんだと言っているわけではないけれども、意図的に流されていますよね。意図的に流して世論の反応をみている感じがものすごくしますね。強烈な反発がなければ本人を口説きにいくということなのじゃないかな。
増山さやかアナウンサー)受けるのですかね、橋本さん自身は。
辛坊)これも、まずオリンピック担当大臣を辞めなければいけない。国会議員までやめろという必要はないのですが、大臣との兼任はできませんから、大臣は必然的に辞めることになるでしょう。大臣を辞めて国会議員をやりながらできるだろう。言えば、国会議員って表立っては言いにくいですから、何百人もいるうちの1人ですから。
増山)表立って言っていますけれど。
辛坊)え、表立って言っています? まあ、批判はたぶんあると思いますよ。「そんなもの国会議員片手間でできるのか」と言ったら「片手間でできるよ」と開き直ったら怒られますけれど、両方頑張りますと言えば世間は納得してくれるのかどうなのか。だけど本人がやっぱり、例の「チュー問題」をずっと海外にも発信されて言われ続けるのが、せっかく大臣になってほとぼりが冷めて誰も言わなくなっているのに、候補に選ばれた瞬間にまた一部で蒸し返されて、炎上し始めているということで、候補に選ばれたときに、私が橋本聖子さんの立場なら「勘弁してよ」って思うけれども、受けるかな。本人が絶対に嫌だと言えば話はそこから先に進まないでしょうけれども。
だから、17日に先行してリークするということに意味があるんですよ。先行してリークして、本人の感触及び世論の感触を同時に確かめる。
増山)ああ、そういうことなのですか。
辛坊)そういうことなのです。
増山)ものすごく反発があったらころっと変わっちゃたりするのですかね。
辛坊)「いや、だって我々そんなことは言っていませんよ。メディアが報道しただけですから」と。
増山)ああ、そうかそうか。そうですよね。自ら発表したわけじゃないので。
辛坊)発表しているわけじゃないですから。リークしているだけですから。こうやってリークでいろいろなものが決まっていくんですよ。
増山)へえ。すごい世界。
辛坊)いや、最近の検察の犯罪報道もそうですよ。検察が意図的にその情報を漏らすのは明らかに犯罪だろう。「検察はそういう情報を漏らしてはいけない」という法律があるのに、平気でマスコミに流して、漏らされたマスコミの方も「検察から情報が取れた」と言って、喜んで伝えて。それってさ、違法行為なんじゃないの、そもそも情報を漏らす奴は。今回は候補先行委員会の中身の情報を漏らすことに関して言うと犯罪ではないですからね。それはそこの組織の規約には反するかもしれませんが、まあ、かなり意図的に世論誘導が現状行われていて、逆に言ったら世論が決めるという言い方もできるかもしれません。
どうですか、橋本聖子さん。
増山)ご本人がその気になって頑張ってくだされば、私は。
番組情報
辛坊治郎さんが政治・経済・文化・社会・芸能まで、きょう一日のニュースの中から独自の視点でズームし、いま一番気になる話題を忖度なく語るニュース解説番組です。
[アシスタント]増山さやかアナウンサー(月曜日~木曜日)、飯田浩司アナウンサー(木曜日のみ)