後任会長次第で「相対的に力を増すのが東京都知事」辛坊治郎が“水面下の綱引き”を解説

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キャスターの辛坊治郎氏が2月16日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長の辞任にともなう後任選出について水面下で起こる「トップ争い」の綱引きについて解説した。

後任会長次第で「相対的に力を増すのが東京都知事」辛坊治郎が“水面下の綱引き”を解説

(写真左)小谷実可子スポーツディレクター =2020年10月1日午後4時43分、東京都中央区   写真提供:産経新聞社 / (写真右)【東京2020オリンピック1年前セレモニー】セレモニーに臨む小池百合子都知事、東京2020組織委員会の森喜朗会長=2019年07月24日 午後、東京都千代田区  写真提供:産経新聞社

辞任を表明した森喜朗会長の後任候補を選ぶ東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の候補者検討委員会は8人のメンバーで16日、初会合が行われている。

辛坊)8人のメンバーに関しては公式にまだ報告されていないのですが、ボチボチもれてきています、というよりも、16日の午前中辺りに候補者を誰にするのかを決める会合を開いているわけですが、8人で男女4人ずつというところまで公表されています。もともとの予定では最終的に候補者絞り込むまでは8人の名前を公表しないという方針だったのですが、朝からいろいろなところで「密室で決めるな」という話になったんです。ただ、方針を変えるわけにはいかない。これはメンツなのでしょうね。方針を変えるわけにはいかないので、公表しないと言ってしまっていますから、リークという形で実質的に公表が始まっています。

後任会長次第で「相対的に力を増すのが東京都知事」辛坊治郎が“水面下の綱引き”を解説

【聖火ランナーユニホーム発表】東京2020組織委員会の森喜朗会長(左)と小池百合子都知事=2019年6月1日、東京都港区 写真提供:産経新聞社

辛坊)すでに一部報道されていますが、候補者検討委員会に誰が入っているかというと、日本オリンピック委員会会長の山下さん。それから御手洗名誉会長。それから東京都の副知事が入っていて、それからスポーツ庁長官の室伏さん、元バレーボール選手の荒木田さん、元体操選手の田中理恵さん。元柔道選手の谷本さん、それから水泳パラリンピック選手の成田さんだということで、女性4人男性4人の合計8人ということなのですが、不透明だよな。だって、リークで名前を出すなら、この8人でいま考えています、って言えばいいのに、何で隠すんだろうね。

増山さやかアナウンサー)出しちゃいえばいいじゃないですかね。

辛坊)この体質、本当によくないと思うよね。1回言っちゃったからメンツが立たないから公表はしませんよ。でも公表しないけれども実質的にはリークという形で全員の名前を出しているわけだから、意味ねえじゃんこれっていう。その辺りが、この体質を変えないとなかなか透明な成功なんかできないんじゃないのという感じが正直します。

後任会長次第で「相対的に力を増すのが東京都知事」辛坊治郎が“水面下の綱引き”を解説

記念写真に納まる(左から)東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長(元首相)、室伏広治スポーツ庁長官、組織委の武藤敏郎事務総長、小谷実可子スポーツディレクター =2020年10月1日午後4時43分、東京都中央区 写真提供:産経新聞社

辛坊)いまどんな名前が上がっているかというと、実はその名前が上がっている人間が今回の候補者の選定委員会とオーバーラップしているところもあるのですが、16日発行の夕刊フジ、一覧表が出ているんです。その一覧表の名前をざっとあげてみましょうか。

・橋本聖子さん(56)
・山下泰裕さん(63)
・小谷実可子さん(54)
・山口香さん(56)
・高橋尚子(48)
・室伏広治さん(46)
・鈴木大地さん(53)
・三屋裕子さん(62)
・丸川珠代さん(50)

~『夕刊フジ』2021年2月16日発行 より

辛坊)……などなどが挙がっているのですが、土曜日辺りの一部新聞に、いまオリンピック担当大臣の橋本聖子さんが有力候補だって名前が挙がりましたよね。でもどうも、橋本さん本人がものすごい勢いで拒否しているみたいです。

そうなるとあと有力候補でいま名前を挙げたなかで言うと、世界的に柔道選手としても有名だし、JOCの日本の会長もやっている山下さんね。1983年ロサンゼルスオリンピック柔道男子無差別級の金メダリスト。最強の男ですからね。この方か、もう1人対抗馬で上がっているのが小谷実可子さん。小谷実可子さん54歳なのですが、彼女はソウルオリンピックのときのシンクロで団体でも個人でもメダルを獲っているというだけではなくて、小谷さんは英語が堪能。2020年の東京オリンピックの招致活動のときにアスリートアンバサダーとして尽力をしたと。現在もJOCの理事。そして2児の母ということで、となるとイメージはめっちゃいいですよね。いろいろな意味で。そういう意味では小谷実可子さんはありうるのかな。

後任会長次第で「相対的に力を増すのが東京都知事」辛坊治郎が“水面下の綱引き”を解説

【東京2020オリンピック1年前セレモニー】セレモニーに臨む小池百合子都知事、東京2020組織委員会の森喜朗会長、IOCのトーマス・バッハ会長、安倍晋三首相=2019年07月24日 午後、東京都千代田区  写真提供:産経新聞社

辛坊)ただ1つ、「やっぱり小谷実可子さんでは」と思っている人たちには、「オリンピックの日本のトップは誰か争い」というものがあるわけです。いままで組織委員会のトップは森喜朗さんだったから、もう誰がみたって日本のドンみたいなことで、オリンピックに関して言うと森さんが決めるんだろうなというイメージがあったのですが、ここのトップが弱くなると、相対的に力を増すのが東京都知事なのです。

基本的にオリンピックというのは都市開催だから、東京都のトップというのが本来的にトップというのはおかしくないのだけど、森喜朗さんという人物がいるから組織委員会の方が上のようなイメージだったのですが、ここに小谷実可子さんが座ったとすると、小谷実可子vs小池百合子という対決の構図になったときに、これはどう考えたって“あっち”の方が強かろうみたいな。組織委員会の人たちとしては面白くないですよね。だから、その辺りの綱引きというのがいま水面下で行われているのでございます。

番組情報

辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!

月~木曜日 15時30分~17時30分 

番組HP

辛坊治郎さんが政治・経済・文化・社会・芸能まで、きょう一日のニュースの中から独自の視点でズームし、いま一番気になる話題を忖度なく語るニュース解説番組です。
[アシスタント]増山さやかアナウンサー(月曜日~木曜日)、飯田浩司アナウンサー(木曜日のみ)

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