里崎智也~ズバリ! セ・リーグの優勝は「中日ドラゴンズ」
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黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)に元プロ野球選手・野球解説者の里崎智也が出演。野球解説者としての仕事について語った。
黒木)毎日さまざまなジャンルのプロフェッショナルにお話を伺う「あさナビ」、今週のゲストは野球解説者の里崎智也さんです。
里崎)よろしくお願いします。
黒木)里崎さんと言えば、歯に衣着せぬ物言いで、何でもズバズバおっしゃって、潔いですよね。
里崎)みんなに言われるのですが、私が日本で唯一正直者というだけなのですよ。素直に正直な感想を言っているだけで、多くの人は言わないだけなのです。最近は「身体は大人、心は子ども」と言っているのですが。
黒木)少年のままの里崎さんですけれども、千葉ロッテマリーンズで大活躍、リーグ優勝1回、日本一2回。ワールド・ベースボール・クラシックでは、日本代表のキャッチャーとして世界一に貢献なさった。そして現在は、ニッポン放送「ショウアップナイター」の解説者でもあり、YouTuberとしても、登録者数が42万人越えと大活躍されています。
里崎)ありがたいですね。適当なことばかり言っているのに、みんな喜んで観てくれるので。
黒木)さて、今シーズンのプロ野球ですけれども、開幕に向けての関係者の準備、大変だったでしょうね。
里崎)そうですね。キャンプでもクラスターを出さずに、通常通り開幕できたのは、本当に素晴らしいことだと思います。昨年(2020年)は開幕できませんでした。そう思うと、1年後、まだまだ厳しい状況ではありますけれども、開幕できたのはよかったなと思います。
黒木)選手たちのモチベーションはいかがですか?
里崎)昨年は無観客で始まったので、今年(2021年)は1万人とは言え、入場者がいるなかで、ファンの人の前でできるというところは大きな喜びになっていると思います。
黒木)今シーズンの予想は、ズバリ、いかがですか?
里崎)パ・リーグは、ソフトバンク一強だと思います。そう予想せざるを得ないくらいの強さがあります。結果、負けるかも知れないですけれども。セ・リーグは「中日」と言っているのです。
黒木)巨人とは言わないで。
里崎)巨人が本命なのですが、私は5~6年前から「2020年にドラゴンズが強くなる」と言い続けています。そのころは最下位ばかりだったのですが、2020年に優勝予想をしたら、8年ぶりのAクラスになったのです。「じゃあ、もう1年信じよう」という思いで、自分の眼力を試すために、今年も1位予想をしているのです。
黒木)セ・リーグは中日、パ・リーグはソフトバンク。
里崎)縁もゆかりも何もないですけれどね。
黒木)「千葉ロッテ」とは言わないのですか?
里崎)さすがに、それは言えないのです。そこを忖度し出すと、私の発言の説得力が一気になくなるので、ロッテは今年もしっかり4位予想をしておきました。
黒木)6位ではないのですね。
里崎)そんなに弱くはないです。6位ほど弱くはないですけれど、1位ほど強くもないです。
黒木)そんな里崎さんですけれども、現役を引退なさって、何年くらいになるのですか?
里崎)今年で7年目ですね。
黒木)セカンドキャリアとして、野球解説者をやっていらっしゃるのですが、ご自身には向いていますか?
里崎)向いているかどうかはわからないですけれども、難しいと思ったことは1回もないですね。
黒木)それはなぜですか?
里崎)私はキャッチャーだったので、現役のときから「ここはこうなるかも知れない」とか、「ちょっと雰囲気が悪いな」とか、「流れがないな」などということを誰にも言わず、黙って自分で思っていたのですね。
黒木)頭脳派でいらしたから。
里崎)それを、解説者になって、思っていたことを言うだけなのです。「ここはこういうことが起こりやすい」とか、「流れが悪くなっている」とか、「こういうことに気をつけたほうがいい」というのを、いままで黙ってやっていたことを言うだけなので、何も変わっていないのです。しかも、そんなに忖度する感じでもなく、思ったことをどんどん喋るので、楽しいです。
黒木)そういうことを現役時代も思っていらしたのですか。
里崎)思いながら仮説を立ててやって、もちろん、うまく行くことと行かないことがありますが、常に仮説を立てながら、毎日アップデートして行きました。解説者になっても、仮説を立てて同じことを言うだけなので、それほど難しくはないですね。
黒木)子どものころから野球をなさって、野球とともにある人生ですね。野球の魅力は何でしょうか?
里崎)野球のいちばんの魅力は、すべてのスポーツのなかで唯一、「何かができればいいスポーツ」だということです。水泳だと、泳げなかったらオリンピック選手にはなれないではないですか。でも野球であれば、「打つ、投げる、走る」のうち1つだけ特出していいものがあれば、超一流になれるのです。イチロー選手のように万能であれば、それに越したことはないですけれど、1つ特化すればそれでスーパースターになれるのです。
里崎智也(さとざき・ともや)/元プロ野球選手・野球解説者
■1976年5月20日生まれ。徳島県鳴門市出身。
■小学2年生で野球を始め、鳴門市第一中学校では軟式野球部に所属。高校は鳴門工業高校。3年時にはキャプテンを務めるも甲子園出場経験はなし。
■帝京大学へと進学し、4年生で正捕手となり活躍。
■1998年のドラフト会議で、2位指名で千葉ロッテマリーンズに入団。背番号22。
■2年目の2000年に1軍出場を果たし、2003年からは本格的に正捕手として活躍。
■2005年には千葉ロッテの日本一に貢献。2006年には日本代表としてワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の優勝に貢献(監督は王貞治監督)。また2008年の北京オリンピックにも日本代表として出場した。
■千葉ロッテの中心選手として活躍し、2010年にもリーグ3位からの日本一に貢献。
■2014年の現役引退後は、千葉ロッテのスペシャルアドバイザーに就任。また解説者としてさまざまなメディアに登場し、冷静な分析と軽快なトークで大人気。2019年3月には自身のYouTubeチャンネル「Satozaki Channel」を開設。YouTuberとして活躍され、現在の登録者数は42.7万人。元プロ野球選手のなかでもトップの人気を誇っている。
■現在はフジ『野球道』、ニッポン放送『ショウアップナイター』など解説者として活動。
番組情報
毎朝、さまざまなジャンルのプロフェッショナルをお迎えして、朝の活力になるお話をうかがっていく「あさナビ」。ナビゲーター:黒木瞳