東京パラリンピック 車いすラグビー組み合わせが決定!
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-新行市佳のパラスポヒーロー列伝-
ニッポン放送アナウンサー・新行市佳が、注目選手や大会の取材などを通して、パラスポーツの魅力をあなたと一緒に発見していきます
4月28日に、車いすラグビーの東京パラリンピックにおける組み合わせ抽選会が行われました。日本はオーストラリア、フランス、デンマークと同じプールA。
組み合わせ抽選会は、最初に世界ランキングに基づいて6ヵ国をAとBに振り分けました。
オーストラリア、フランス、デンマークのプールAか、アメリカ、カナダ、ニュージーランドのプールB……どちらに入るかを、開催国である日本は選ぶことができ、ケビン・オアーHCはプールAを選択。自動的にイギリスはプールBになりました。
組み合わせ抽選会について、車いすラグビー日本代表4月合宿を終えたケビン・オアーHCが語りました。
なぜプールAを選んだのか。
「簡単ではないが、準備を考えたときにプールAの方がマッチアップしやすい」
東京パラリンピックで金メダルを目指している日本代表ですが、その道のりを考えるとオーストラリア、アメリカを避けては通れません。オーストラリアとアメリカの強度が同じくらいとして、カナダが同じプールにいるかいないかが焦点になったと言います。
ザック・マデル選手の復帰とカナダチームの強化具合を踏まえ、「カナダと対戦するのならセミファイナルがいい」と考えました。
さらに、プールAのオーストラリア、フランス、デンマークはハイ・ローのラインがメインのチームで、比較的対策がしやすいこともプールAを選んだ要因になりました(ハイ・ローのラインとは、障害の程度が重い選手2人と軽い選手2人で組むラインナップのこと)。
合宿に参加したキャプテンの池透暢選手は、「どのタイミングでオーストラリアと当たってもいい準備をします。いつもオーストラリア戦後は日本のコンディションが高められるので、決勝に向けてチームを磨くことができると思います」と、展望を描きました。
4月合宿では、ケビンHCが選手に檄を飛ばす場面もあったそうです。
「いままで何をやって来たんだ」
選手同士のコミュニケーション不足が原因で、同じミスを繰り返したことへの言葉でした。
今回の合宿では、チームにとって不利なシチュエーションをつくり、その状況をどのように突破し、ボールを運ぶかといった細かい部分にフォーカスした練習が行われました。
長らく海外チームとの試合ができていない日本ですが、アメリカやオーストラリアを想定して、オーバーライン(4人の持ち点の合計を8点以上にすること)を組んでの練習もしているそうです。
先日競技スケジュールが発表され、日本は8月25日の初戦がフランス、26日にデンマーク、27日にオーストラリアと対戦します。
車いすラグビー日本代表はロンドンパラリンピックで4位、その悔しさをバネに迎えたリオパラリンピックで銅メダル。まだいちばん欲しいメダルには手が届いていません。
5月16日で、東京パラリンピックまであと100日となりましたが、池崎大輔選手は「まだまだ成長できると感じていますし、やらなくてはいけないことがたくさんあると思っています。自分たちが目指す金をとるための努力、練習をして行かなくてはいけないと思います」と、いまの心境を語りました。
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https://olympics.com/tokyo-2020/ja/paralympics/schedule/para-wheelchair-rugby-schedule