その「早さ」が重要~日本が台湾に124万回分のワクチンを提供
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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(6月4日放送)に外交評論家で内閣官房参与の宮家邦彦が出演。日本が台湾に124万回分の新型コロナウイルスのワクチンを提供するというニュースについて解説した。
日本がワクチン124万回分を台湾に提供
日本政府が台湾に対し、国内供給用に調達した英製薬大手アストラゼネカ製の新型コロナウイルスのワクチン約124万回分を提供することがわかった。
飯田)本日(6月4日)の午後にも到着ということになっています。
宮家)普通の役所や役人がやっていれば、こんなスピードでは動きませんよね。早い決断が高いレベルであったのだと思います。それは正しいと思います。124万回という回数も大事ですけれど、まず早く出すことが大事です。これもいい意味でのワクチン外交ですね。幸いなことに少し余裕が出て来たわけですから。
飯田)日本国内の。
宮家)台湾というのは国ではありませんけれども、大震災のときも支援してくれた深い長い関係があります。当然、こういうことを政治的に判断して早く決めるのは大事なことだと思います。
飯田)総理なりトップに近いところの決断があったということですか?
宮家)それは総理ご自身でしょう。恐らくそうだと思います。
飯田)3日の夕方に、佐藤正久さんが「最終的な詰めをやっている」と話をされていたという報道が出ていました。その後に決まったということですか?
宮家)準備はもっと早い段階からやっていたのでしょうね。
諸外国のなかで「最も早く提供する」ということが大切
飯田)中国が批判しているというような報道も出ています。
宮家)人道的にも、全世界の人にできるだけ多くのワクチンを配らなくてはいけないわけですから、ケチのつけようがない話だと思いますけれどね。中国は何か文句を言っているのですか? それは「関係ないのでは」と思います。
飯田)しかも日本がいちばん早いですね。
宮家)だから意味があるのです。口だけで約束しておいて、送るのが7月になってしまうのでは意味がありません。早い段階で出すことが大事なのだと思います。
飯田)これがG7サミットの前に出て来たというのも大きい。
宮家)そうですね。しかし台湾との関係はG7とは違う意味で、もっと重要で、長い目で見なければいけないことだと思います。
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