二階氏発足議連の最高顧問に安倍氏~その裏にある大人の駆け引き
公開: 更新:
ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(6月16日放送)に数量政策学者の高橋洋一が出演。二階幹事長が自民党内で発足した「自由で開かれたインド太平洋」を推進するための議員連盟で安倍前総理が最高顧問に就任したというニュースについて解説した。
「自由で開かれたインド太平洋」推進議連が発足
秋までに行われる衆議院選挙や自民党総裁選挙も見据え、自民党内で議員連盟の活動が活発になるなか、二階幹事長は自らを会長とする「自由で開かれたインド太平洋」を推進するための議員連盟を発足させ、安倍前総理が最高顧問に就任した。
総選挙、総裁選を見据えてのそれぞれの動き
飯田)6月15日、この議連の設立総会が開かれまして、およそ130人が出席したということです。
高橋)選挙の季節になると、このようにいろいろ動く人がたくさんいるのです。安倍さんも込み上げて来るものがあるのですよ。政治に対して条件反射で体が動くのです。
飯田)そういうモードになって来ている。
高橋)選挙が大好きな人ばかりですから、この人たちは。自ずと体が動いてしまうのではないですか。
飯田)11日には岸田文雄前政調会長が「新たな資本主義を創る議員連盟」を発足させています。これは選挙、または総裁選を見据えての動きですか?
高橋)それはそうでしょう。菅さんの任期は9月30日までです。選挙スケジュールだと、多分1週間か1ヵ月くらい総裁任期を伸ばしてやるというスケジュールになるのですが、いずれにしても、総選挙が天王山ではないですか。
飯田)総選挙を総裁選の前にやるか、あとにやるかという話がありますが、高橋さんがおっしゃったスケジュールだと総裁選は選挙のあとということですか?
高橋)あとだけれど、総選挙で全部決まりですよ。
これから3A(安倍、麻生、甘利)と二階氏のバトルが始まる~安倍前総理を最高顧問に入れる大人の世界
飯田)「自由で開かれたインド太平洋」推進議連の話が出たときも、甘利さんが一言「チクッ」と、「これは中国に対する牽制のような趣旨なのに、二階さんではどうなのだ」というような話が出て来たり。
高橋)甘利さんの方は、「半導体戦略推進議員連盟」をやっているではないですか。これには3つのAが入っているわけです。
飯田)3つのA。
高橋)安倍、麻生、甘利。それに菅さんのSを加えると、安倍さんを担いだときのメンバーです。
飯田)第2次政権が発足した当初、3AプラスSと呼ばれた。
高橋)さすがにいまの菅さんは入れないけれども、3Aが入っているわけです。政治家は次の次の手を読みながら、いろいろな活動をするのですよ。その予測は正しいのだけれども、読みはみんなそれぞれあるのです。そういう動きを見ているだけで、先がわかります。3Aと二階さんとの関係で、これからバトルがあるのだと思います。二階さんは自分だけで担ぐのは辛いから、安倍さんを最高顧問に入れて「自由で開かれたインド太平洋」だと言うわけです。
飯田)二階さん側からすると、少し安倍さんや麻生さんの方に寄って行っているという感じになるのですか?
高橋)バトルするのだけれど、露骨にはしないのです。安倍さんならば顧問くらい引き受けてくれるでしょう。だから入れたのではないですか。
飯田)虚虚実実のような。
高橋)大人の世界ですから、これは。
番組情報
忙しい現代人の朝に最適な情報をお送りするニュース情報番組。多彩なコメンテーターと朝から熱いディスカッション!ニュースに対するあなたのご意見(リスナーズオピニオン)をお待ちしています。