「駅バリアフリー化」へ鉄道料金“値上げ”を国土交通省が検討
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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(6月21日放送)にジャーナリストの須田慎一郎が出演。国交省が駅のバリアフリー化を促進するために鉄道料金の値上げを検討しているというニュースについて解説した。
国土交通省がエレベーターやホームドア、駅バリアフリー化へ料金新設を検討
鉄道駅のバリアフリー化を促進するため、国土交通省は、鉄道利用者に整備費用の負担を求める方向で検討に入った。
飯田)読売新聞オンラインで報じられていた、
『【独自】エレベーターやホームドア、駅バリアフリー化へ料金新設を検討…国交省』
~『読売新聞オンライン』2021年6月20日配信記事 より
……というニュースですが、こういう値上げの仕方があるのかと。
受益者負担の原則
須田)大前提として、受益者負担の原則……利益を受けるものがその負担をして行くということで、私はこういう方法が取られるのはいいと思います。社会全体でこういう問題を捉えて、それを負担して行こうではないかと。ただ単純に鉄道会社に負担を押し付けるのではなく、社会全体で進めて行くということです。
飯田)いままでは、高架化工事をやっている間だけ運賃を値上げしたり、「皆さんが便利になるのだから」というところで値上げをやっていた部分もありますが、それをもう少し広く捉えてということですか?
現行の運賃が適切かどうかは、利用者を含めて議論する必要がある
須田)一方で、その部分だけは透明性を確保して、適切に使われているかどうか。「値上げ分だけチェックして行く」という方向性を国土交通省は示しているのですが、これを導入したということは、鉄道会社は公共性が極めて強いことは言うまでもないことですけれど、それ以外の利益は適切なのか。現行の運賃が適切なのかというところは、利用者を含めて議論して行く必要があるのではないかと思います。
「この線を残すなら、この路線については料金を高くしよう」という料金の2本立てがいいのか、「広く薄く全体でカバーする」がいいのか~結論は出ていない
飯田)特にコロナ禍において、運輸各社の経営が厳しくなっているなかで、「どこまで維持できるのか」ということが議論されています。地方の路線に関しては、維持ができなくて廃線になった場合、不便を被る住人がたくさん出てしまうというところが出たり、公共インフラのあり方も、今後は変わって行くかも知れないですね。
須田)ただ、例えば地方ということを考えると、「料金の2本立て」というようなところで、例えば、「この線を残すなら、この路線については料金を高くしよう」という考え方がいいのか、それとも「広く薄く全体でカバーする」という考え方がいいのか、結論が出ていません。だから、簡単に第3セクター化したり、民営化したりするということが、本当にいいことなのかどうか。
これまで「いいとこ取り」であった鉄道会社
須田)正直に言うと、これまで鉄道会社はいいとこ取りだったのです。これが意外とタブーになっていて、発言ができないのですが、例えばJR東海のドル箱は新幹線ではないですか。その新幹線の整備、あるいはそれに伴うリニアの整備についてはお金を使うのですが、それ以外のところの東海エリアの在来線などには、ほとんど手をかけていないのです。その辺りを少し考えて欲しいと思いますね。
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