閉会中審査を行うことよりも、この時期に国会が閉じていることが問題

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(6月24日放送)にジャーナリストの鈴木哲夫が出演。衆参両院の厚生労働委員会と内閣委員会で行うことを合意した閉会中審査について解説した。

衆院本会議が散会、通常国会が閉会し議場をあとにする衆院議員=2021年6月16日午後、国会 写真提供:産経新聞社

国会、7月に衆参両院で閉会中審査へ~与野党が合意

自民党の森山国対委員長と立憲民主党の安住国対委員長が6月23日、国会内で会談し、新型コロナウイルス対策などについて議論するため、7月に衆参両院の厚生労働委員会と内閣委員会で閉会中審査を行うことで合意した。

飯田)衆院は来月(7月)7日に厚労委員会、14日に内閣委員会。参院はそれぞれ翌日、8日と15日という日程のようです。

コロナ禍であり、オリンピックの開催もあるこの時期になぜ国会を閉じているのか~閉会中であることが問題

鈴木)これを聞いて、「いいことだ」と思う以前に、国会を閉じていることの方が私は問題だと思います。いまこのタイミングで通常国会を閉じました。一応、不信任が出て粛々と与党が否決して、閉会。なぜ開かないのでしょう。

飯田)なぜ開かないのか。

鈴木)政治と金の問題や赤木ファイルの問題など、いまありますよね。それを集中的にやろうというのは悪いことではないのだけれど、いまはコロナでしょう。そして、これからオリンピックがあります。それが続いている以上、やらなければいけないことはたくさん出て来る。常に国会を開いておいて、そこで何か問題があれば、すぐに議論する、そして修正をする。法改正が必要ならば、特措法だってあんなにスピーディーにやれたではないですか。

コロナが収束するまでは国会は開いておくべき

鈴木)そういう意味では、コロナで法改正が必要ならばやる。オリンピックが始まりますが、開催中に緊急事態宣言が再発出された場合、どう対応するか……。せめて、コロナが収束するまで国会は開いておくべきではないでしょうか。

ワクチンも出て来ているいま、最後の財政出動をするべき

鈴木)もう1つ、集中的に「政治と金」の問題をやるのもいいのだけれど、補正を組んで、お金のことをやらなければいけないと思います。ワクチンも出て来て、コロナに関しても少しスケジュールが見えて来た。いま、緊急事態宣言もそうだけれど、みんな、いろいろなことを我慢して来た。ここで「皆さん我慢してください」と、最後の段階に来ていると思います。

飯田)最後の段階に。

鈴木)最後の我慢に対して、それなりの補償などを出すべきではないですか。予備費が4兆円あるなどと言っているけれど、それもどう使うかわからない。私はもっと財政出動をするべきだと思います。倒産件数が1300件と言うけれど、自主廃業を加えたらその何倍もの人がコロナでお店を畳んだり、人生が変わっている。失業者もたくさんいる。

飯田)そうですね。

鈴木)いまここで最後の我慢、最後の財政出動をするべきです。そのためには補正を組んで、国会で議論しなければいけないわけでしょう。こういうこともひっくるめて、なぜ国会を閉じたのか。要するに、権力側からすると、国会を開いているといろいろな問題が出て追及される。逆に民主党政権のときも閉じたのですよ。

飯田)民主党政権のときも。

鈴木)そのときに「閉じるのはおかしい」と言っていたのは自民党ですからね。

飯田)どっちもどっちだと。

鈴木)だから、閉会中審査はいいのだけれど、そもそも「閉会中ということが問題ではないですか」というのが私の意見です。

政府をチェックする国会がきちんと動いているのか

飯田)どっちもどっちなのだから、体質から改めなければいけないという話です。

鈴木)国会を開いていることで、常にチェックしていなければいけないという議員の緊張感も出て来ると思うのです。それが閉じてしまったら、言い訳できるわけです。例えば、何か問題が起きて、野党も「我々は追及したいのですが、国会が閉じられていますから」と。与党の自民党議員たちも、「そうですよね。それを議論しなければ。でも国会が閉じているからね」というように、そこが逃げ道になって緊張感すら生まれないでしょう。

飯田)閉じていることで。

鈴木)それから、個々の議員がコロナに対して、どこまで考えてやっているのか。政府のやろうとしていることが、マスコミを通じて国民に伝わるという感じだけれど、ちょっと待ってくれと。政府をチェックする国会、つまり国会議員がいるわけだから、ここがもっと積極的に行かなくてはいけないでしょう。自民党は与党で数を持っているわけだから、毎日のように官邸に行って「困っている人に資金を出せ」ということをしなくてはいけないのです。昔の自民党はそういうことをやっていたような気がするのだけれど、政党議員サイドである国会が本当にフルに動いているのかなと。そんなことを言うと、失望感、絶望感、無力感になってしまうのだけれど、この辺りをもう1回引き締めて欲しいと思います。

閉会中審査よりも「閉会中」だということが問題

飯田)国会での政策の議論というものが、もう少し前はあったような気がするのですが、最近は議場の外でいろいろなことが決まっているような感じがあります。

鈴木)そうですよね。教科書のような話ですけれど、政府、行政ですよね。三権分立。それをチェックする国会は、もっと厳しく政府に向かわなくてはいけない。国会は私たちの代表が行っているわけですから。

飯田)主権者の代理人として。

鈴木)行ってくれているわけだから、彼らはもっとチェックしてくれないと。そういう意味では、閉会中審査は悪くないのだけれど、閉会中ということにあえて異議を唱えたい気がします。

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