新型コロナとの「共生」の道を歩み始めた欧米~ユーロ圏の4~6月期のGDPが2.0%プラス

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(8月2日放送)にジャーナリストの須田慎一郎が出演。ユーロ圏の4~6月期のGDPが前期比で2.0%のプラスとなったニュースについて解説した。

週末の蚤の市、にぎわい再びドイツ・ベルリン(ベルリン=新華社配信/StefanZeitz)=2021(令和3)年6月6日 新華社/共同通信イメージズ

ユーロ圏の4~6月期のGDP、前期比で2.0%のプラス

ドイツやフランスなどユーロ圏19ヵ国の2021年4月~6月までのGDPは、2期連続のマイナス成長となった前の3ヵ月と比べ、2.0%のプラスとなった。このペースが1年間続くと仮定した年率換算では8.3%の伸びとなる。

飯田)4~6月期のGDP速報値が続々と発表され、アメリカは年率換算で前期比6.5%増という数字が出て来ております。

須田)ワクチン接種が普及した結果を受けて、個人消費が旺盛になって来たことがいちばんの要因だと思います。もちろん財政支出という下支え効果がありますが、やはり先進国においては、GDPの6割を占める個人消費、ここが回復基調に乗っているというのが最も大きな要因でしょう。

新型コロナとの共生の道を歩み始めた欧米~個人消費が旺盛に

須田)ヨーロッパやアメリカの傾向を見ていてわかるのは、必ずしもコロナショックが収束してから、いろいろなものが再開しているのではなくて、「共生」という道を選び始めているという気がします。感染者は相変わらず出ているのだけれども、それを0にすることは現実問題として不可能なのだから、リスクを抑えつつ、経済活動を再開させて行くという方向に切り替えているのが見て取れます。

飯田)ヨーロッパやアメリカはワクチン接種率が日本よりはいいと、伸びているとされていますが、そこを待つより前から動かしているから、4~6月期の数字に出て来ているということでしょうか?

須田)そこを見越して動かしているということでしょう。日本においては、日銀の調べによるものですが、強制貯蓄、つまり緊急事態宣言などのコロナ対策で、本来だったら個人消費の分野で使われるお金が使われなかった。これが年間で約20兆円あると言われているのです。潜在的に「消費したい」ということで蠢(うごめ)いているのだけれども、なかなか使えるような状況にない。ではこれがいつ出て来るのかというポイントが1つあります。

住宅バブルのアメリカ~周回遅れの日本

須田)アメリカの場合は、むしろ住宅価格が異常に上がっているのです。1年前と比べて、中古住宅の価格指数が17%くらい上がってしまったのです。言ってみれば住宅バブルのような状態に陥っていて、逆にここはどうブレーキをかけて行くのか。FRB、アメリカの中央銀行は量的緩和の収束へ向けて、少しずつ動き始めている状況です。日本は周回遅れのような状況に入って来ています。

飯田)アメリカはある意味インフレを心配するフェーズになっているのに、日本はそれどころではなく、まだデフレのままでいると。この違いは大きいですね。

コロナ対策としての予算の使い残しが30兆円

須田)コロナによって消費や起業、投資が抑えられている結果、さらにデフレが加速しているという状況です。しかも財政支出に関しても、巨額の予算を組んだけれども、30兆円あまりの使い残しがある。

飯田)そういう報道がされていましたね。

須田)これもやはりアフターコロナを睨んでの、Go To キャンペーンや公共事業投資などに予算をつけてしまったために、結果的にいま使い残しになっている。少しちぐはぐな感じがしますよね。

飯田)地方創生臨時交付金、これは自粛を受けた飲食店に出す原資となるお金ですが、これもかなり積み残しがあって、給付金などが振り込まれないというところが、まさに数字として出て来てしまっていますよね。

補助金を受け取ってもコロナ患者を受け入れない病院も

須田)加えて医療体制の充実にかなりのお金が使われているのだけれども、補助金は受け取っても、なかなかコロナ患者を受け入れない病院も出て来ているという状況で、その辺りがいろいろな意味で根詰まりを起こしているのではないでしょうか。

飯田)そうなると、リーマンショックのあとのように、諸外国に置いて行かれる状況になっているわけですか?

須田)ええ。仕組みや政策判断が遅い。そして平時の対応を取っているということが、いちばんの問題なのではないかと思います。

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