日本に“近くて遠い”韓国 ~盧泰愚元大統領が死去
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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(10月27日放送)に数量政策学者の高橋洋一が出演。韓国の盧泰愚元大統領が死去したというニュースについて解説した。
韓国の盧泰愚(ノ・テウ)元大統領が死去
韓国最後の軍人出身の大統領で、1987年に「民主化宣言」を発表し、当時の旧ソビエトや中国と相次いで国交を樹立した盧泰愚(ノ・テウ)元大統領が死去した。88歳だった。
任期が終わると大変な目に遭う韓国大統領
飯田)1988年にはソウルオリンピックもありました。経済成長という面での功績と、一方で指摘されているのが全斗煥大統領のクーデターに軍の幹部として関わったというところが言われております。
高橋)韓国の大統領というのは、大統領が終わったあと、みんな大変な目に遭うのですよね。この人もその例に漏れずに。
飯田)不正蓄財で。
高橋)最後に亡くなるときの韓国の報道はどうなのでしょう。どうしてあのようなことになるのか、よくわからないですね。
飯田)1期5年だから、あるいは一族の結びつきが強いだけに便宜を図る、むしろそうしなければいけないということも言われます。
高橋)同族の結びつきが強いのであれば、2期10年にしても同じでしょうけれどね。
飯田)風土的なものがあるのであれば。
政権末期の文在寅大統領
高橋)韓国の大統領の話になると、大統領のときはいいのだけれど、そのあとはどうなってしまうのかといつも思います。今回の文在寅さんももうすぐでしょう。
飯田)来年(2022年)が大統領選ということで、政権末期と言われています。
高橋)その後の人生を考えたら、どうして大統領になるのかと思ってしまいますね。
いまや先進国の仲間入りをしている韓国の今後
飯田)それでも旨味があるのでしょうか。1980年代の終わりから90年代にかけては、民主化というところも言われますが、一方で経済成長の部分があります。新興工業経済地域(NIES)という、韓国、台湾、シンガポール、香港などが著しく発展するという時期もありました。「アジア四小龍」などということも言われました。
高橋)韓国はその後、順調に成長していて、いまや先進国のなかにいますから。測り方によると、日本より1人あたりの所得が高くなるときもあります。為替の関係ですけれど。これからどうなって行くのかは心配です。韓国は中国に寄せてしまったところがあるので、いままではよかったのでしょうけれど、これからどうなるのかとは思いますね。
「保守」と「革新」が常に対立する韓国
高橋)でも韓国は一応、西側諸国で民主主義国なのです。その意味では、日本は付き合いやすいはずなのですけれど、どうも日本との間はいつも問題が多いですね。西側民主主義国と同じようになりきれないところが韓国にはあります。
飯田)選挙のたびに「保守と革新」というような対立が言われますけれど、国情が分断されているような状態ですかね。
解決しない徴用工問題
高橋)そうですよね。日本との話でしたら、徴用工の問題がありますが、あれは韓国が肩代わり法律を出してくれればすっきりするのですけれどね。
飯田)韓国が。
高橋)そういう動きもあるのですが、「日本の謝罪がなければダメだ」などと、わけのわからないことを言うのですよね。
飯田)本来的には1965年(昭和40年)に日韓請求権協定があり、そこで法律もつくるべきだった。
高橋)司法の方で日本企業に賠償するという話になれば、韓国政府は肩代わり法律を出せば終わりますよね。金額も大したことはないですし。あれはもう政治的に使っているとしか思えません。こんなに近い国で、同じ民主主義国なのに。
飯田)かつて軍部の人たちは地政学的なところもあり、目の前に北朝鮮を抱えているというところもあり、冷静な判断ができるとも言われましたが、そこの部分もレーダー照射事件があったりしました。
高橋)レーダー照射事件は、同じ民主主義国のなかではあり得ないですね。ロシアや中国ではよくあるのですけれど。
韓国にTPPに参加してもらうことが早道
高橋)TPPに入ってもらうのがいちばん簡単なのですけれどね。
飯田)その辺りは中国を睨みながらだとなかなかできない。
高橋)なかなかできないのですよね。入ると「エーッ」という感じになるのでしょうね。
飯田)国の構造として、かつては財閥支配などが言われましたけれど、いまはTPPに入ろうと思えば入れるのですか?
高橋)入ろうと思えば入れると思いますけれどね。でも中国とのビジネスが多いはずなので、いろいろな意味で気にするでしょうね。安全保障でも中国を気にしますし。半島国家の宿命なのですけれど、いつも大陸の方の動きを伺わないと何もできない。宿命は宿命ですが、そろそろ脱却してもらわないとなりません。
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