「“対中非難決議”採択は認めない」と茂木幹事長に言わせているのは誰か

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(12月20日放送)にジャーナリストの須田慎一郎が出演。今国会でも見送りになる見通しとなった対中非難決議について解説した。

習近平氏、中国共産党・世界政党指導者サミットで基調演説 (北京=新華社記者/李学仁)= 2021(令和3)年7月7日 新華社/共同通信イメージズ

対中非難決議、今国会でも見送りへ

中国政府による新疆ウイグル自治区や香港などでの人権侵害を非難する国会決議が、先の通常国会に続き、今国会でも採択が見送られる見通しとなった。複数の議連から採択を求める声が出ていたが、北京冬季オリンピックへの対応が表明されていない時点での決議採択に、自民党執行部が慎重になっている。

飯田)「執行部が慎重に」と言いつつ、高市政調会長は南モンゴル議連の会長でもあるので、どちらかというと幹事長が頑なであるということですか?

須田)この件に関しては、野党、特に立憲民主党や国民民主党も、今国会での採択について積極的だったのです。高市政調会長が言われているように、内容について連立パートナーである公明党とのすり合わせも、「ほぼできる」という方向性になっていた。

誰が何の目的で反対しているのか

須田)そういうことを考えると、自民党内の一部の人たちがなぜ反対して、採択ができないのか。

飯田)なぜ反対なのか。

須田)その狙い、目的は何なのか。それについて、きちんと説明責任を果たす必要があるのではないでしょうか。

飯田)説明責任がある。

須田)政党として一部の人たちが反対し、その人たちがハンドリングしているものだから、結果的に党としての採択ができないのです。自民党のなかでどのような議論が行われて、誰が反対したのか。それを明らかにする必要があるのではないでしょうか。それに関して、政治責任を負うべきです。

飯田)大多数が「採択するべきだ」と言っているのに、少数の意見でひっくり返されるとなると、党内民主的にもどうなのかという話になりかねませんよね。党改革についても岸田総理は言っていました。

茂木幹事長が「誰に言わされている」のかを検証するべき

須田)最終的な責任は岸田総裁にあるけれども、その間のプロセスとして、幹事長が頑なになっているという話も聞こえて来ます。しかし、誰に言わされているのか。

飯田)幹事長ご本人のご判断なのか。

須田)いや、茂木さんの個人的な判断で、ここまでは踏み込みません。「誰に言わされているのか」という背景も検証するべきだと思います。

飯田)茂木幹事長は12月17日、「内容はいいがタイミングの問題だ」と語っています。「政府が外交的ボイコットに関する対応を表明しない限り、決議採択は認めない」という考えを示したということです。

須田)何のタイミングが悪いのか。その辺りも見えないですよね。

飯田)議院内閣制とはいえ、立法府のことと行政に関わることは、本体としては別物ですよね。これがセットになっていますけれども。

須田)その一方で、政府の方針としては、「主張すべきことは主張して行く」と言っているのだけれども、主張していないではないかと。

飯田)メッセージとして出て来ていない。

対中非難決議が遅れている理由を説明する必要がある ~国内向けにも西側諸国に対しても

須田)遅れている日本の対応によって、1つは、外交安全保障の問題に影響を与えかねない。例えば日米関係です。「いまの日本の政権は、中国に対して何を忖度しているのか、何を消極的になっているのか」と取られて、アメリカとの信頼関係が損なわれてしまう可能性があります。そうなると、日本の国益を大きく害することになるのではないでしょうか。

飯田)民主主義サミットを開催するなど、さまざまな形で「中国と対峙するぞ」という姿勢を見せているなかで、「日本だけ別の方向に行くのか」と見られてしまいますよね。

須田)もちろん、アメリカやヨーロッパに比べて、日本は中国と地理的に近いという特殊事情を抱えてはいるのだけれども、それを持ってして遅らせたのか、あるいは他に日中関係で進めていることがあるのか。それに影響を及ぼすから遅らせたのかどうかなど、具体的な説明が必要だと思います。国内向けにも必要だけれども、海外に対しても説明できるような、そういう理由付けが必要だと思います。

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