選手を苦しめる「人工雪」と「標高の高さ」 ノルディック複合7位の渡部暁斗も「最後は力が残っていなかった」と肩で息

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(2月10日放送)内の「北京 TODAY’S REPORT」に、現地(北京)からニッポン放送・洗川雄司アナウンサーが出演。2月9日に行われたノルディックスキー複合男子個人ノーマルヒルについて解説した。

選手を苦しめる「人工雪」と「標高の高さ」 ノルディック複合7位の渡部暁斗も「最後は力が残っていなかった」と肩で息

【北京五輪2022】<ノルディックスキー 複合男子個人ノーマルヒル> 後半距離でゴールした渡部暁斗=2022年2月9日、国家距離センター 写真提供:産経新聞社

ノルディックスキー複合男子個人ノーマルヒル ~渡部暁斗選手は7位

北京五輪第6日の2月9日、ノルディックスキー複合男子個人ノーマルヒルで、前回・平昌五輪と前々回・ソチ五輪の2大会連続で銀メダルの渡部暁斗(北野建設)は7位に終わった。

飯田)昨日(2月9日)は、日本人選手のメダルはありませんでした。スノーボード男子ハーフパイプ予選では平野歩夢選手が1位通過、他3選手も予選を突破し、11日の決勝進出を決めました。

洗川)昨日は凍えるような気温で、夜はマイナス15度くらいまで下がる山、張家口へ行って参りました。夕方から夜にかけて、ジャンプとクロスカントリー10キロをそれぞれ行うノルディック複合が行われました。渡部暁斗選手は総合7位ということで、メダルには届きませんでした。

飯田)そうでしたね。

洗川)実は、今シーズンはワールドカップでもジャンプ台で苦しんでいたのです。初めて飛ぶという今回の北京オリンピックのジャンプ台でも苦しんで、前半のジャンプでは距離を伸ばせずに98メートルの9位で折り返しました。後半、クロスカントリーの方は何とか追い上げて7位まで行ったのですけれども、一緒にスタートを切って走っていた、金メダルを獲ったドイツのガイガー選手に最後は突き放されたという結果になりました。

飯田)ガイガー選手に。

洗川)渡部選手は終わった直後、「コースのキツさと標高の高さもあって、最後は力が残っていなかった」ということを言っていました。

選手を苦しめる人工雪と標高の高さ

洗川)苦しんだ原因の1つとして、今回の山のエリアである張家口は、基本的に乾燥した地域なのです。雪が降らないのですよ。

飯田)雪が降らない。

洗川)北京もまったく雪が降っていません。張家口も降っていません。しかしコースは白いので、なぜかと思いますけれど、あれは人工雪なのです。

飯田)人工雪。

洗川)大会前にロケット弾などを打ち上げて雪を降らせる、ということです。この人工雪が片栗粉のように「ギュッ」と詰まった感触の雪質で、スキー板が進みづらそうな感じがするのですよ。

飯田)よりスタミナが要求されるというような。

洗川)それと、実は標高が2000メートル近くあるのです。

飯田)そうなのですね。

洗川)スナック菓子の袋を置いていると、気圧が低くてパンパンに膨らむのですよ。これでクロスカントリーの10キロを走るのは厳しいです。

飯田)高地トレーニングをやっているようなものですね。

洗川)終わった直後にインタビューに答えながら、あのベテランの渡部暁斗選手が両膝に手をついて、肩で息をしているような状況でした。かなりタフなコースです。

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