プーチンのウクライナ侵攻の『最終目的』は、東欧諸国の中立化か
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ニッポン放送「新行市佳のOK! Cozy up!」(2月25日放送)に外交評論家で内閣官房参与の宮家邦彦が出演。ロシアによるウクライナ侵攻におけるプーチン大統領の「最終目的」について解説した。
宮家)(目的は)ウクライナだけではないと私は思います。プーチン氏はソ連が崩壊する前に東ドイツにいたわけで、祖国が崩壊していくのを見てショックを受けた。その後90年代にNATOがどんどん、どんどん、どんどん東進していって、東欧諸国がEUにも入ってしまう。ウクライナはソ連邦の一部だったけれども、昔はポーランドやチェコスロバキア等々の緩衝地帯があったから安心していたのに、今やそれがなくなっちゃったわけですから、プーチンさんはいつか「やり返してやる」と思っていると思うんですね。
ですから、彼ら頭の中に遠大な計画がもしあるとすれば、それは間違っているんだけれども、それは何かというと、ウクライナを単に政権交代させてそしてロシアの言うとおりにする政権にするだけじゃなくて、東ドイツまでとは言いませんけれども、いずれは東欧諸国を徐々に徐々に中立化させていって、ロシアにとって脅威にならないようにしていく……全然脅威でもなんでもないんですが……そういったことを考えてるんじゃないかなと私は思います。
実は昨日(24日)、産経新聞に「今後何が起きるか」と書いたところです。
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『ロシアは本気で冷戦終了後の欧州における現状変更を目指し始めた。ウクライナで限定的戦闘が起こる可能性は高いが、仮にそれが起きなくても、プーチン氏が指導者である限り、現在のような緊張した状況が当分続くだろう。』
~産経新聞 2022年2月24日「宮家邦彦のWorld Watch」より
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宮家)……と書かせてもらいました。今でもそれは変わってないんですけども、実際にこんな形で起きたというのは、やっぱり彼の判断ミスだろうなと思います。
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