俳優で歌手の井上順が、2月27日(日)に放送された女優の戸田恵子がパーソナリティを務めるラジオ番組「戸田恵子 オトナクオリティ」(ニッポン放送・毎週日曜14時~14時30分)にゲスト出演。三谷幸喜の映画監督デビュー作『ラヂオの時間』(1997年公開)で共演しており、古い付き合いの2人。昭和の古き良き芸能界について振り返った。
「六本木野獣会」とは昭和30年代の六本木に集まっていた遊び人グループで、芸能界やファッション業界に興味がある若者が集まり、別名「六本木族」とも呼ばれていた。ここに、井上は中学1年生の時から出入りしていたと語った。
戸田:順さんといえば、昔からずーっとお洒落さんで。それで驚いたんだけど、六本木野獣会のメンバーに、中学生でなっていたと聞きましたが。
井上:そうなの。
戸田:本当ですか?
井上:うん。僕は六本木野獣会の一番年下で。
戸田:そうでしょうね、だって中学1年生でしょ? どういうことですか?
井上:うちの母親と、野獣会の会長・アキモトさんが知り合いで。ある時、母親に言われてアキモトさんの家に行ったら「順ちゃんは向こうの部屋に行ってみんなと遊んでいなさい」って言われて。行ってみたら5~6人がギターを弾いたりピアノを弾いたり。しかもあの当時で洋物をやっていて。
戸田:おしゃれー!
井上:その中に田辺靖雄さんとかがいて。田辺靖雄さんはその後、渡辺プロに移ったんだけどね。
戸田:うん。
井上:何で田辺靖雄さんが渡辺プロに行ったかというと、(渡辺プロダクションの)渡辺美佐さんが六本木野獣会の後見人だったんですよ。
戸田:へえー! 渡辺美佐会長が?
井上:そう。「デビューするならお助けするわよ」みたいな感じで。それで六本木野獣会から出て行った歌手の一人が田辺靖雄さん。あと、俳優の峰岸徹さん、中尾彬さん、大原麗子さんとかそういう方達がいて。
戸田:すごい(笑)
井上:その後に峰岸徹さんがテレビ番組、歌、芝居と活躍して。そんな彼に僕は可愛がられて、いろんな現場に連れて行ってもらったの。ご飯を食べに行ったり。そこで、六本木の「レオス」というレストラン、デリカテッセンがあって。
戸田:当時でデリカテッセンってすごいですね。
井上:そこでは、1階には外国のお惣菜とかを売っていて、2階にレストランがあって。そこに凄くきれいな女の人がいたのよ。
戸田:うん。
井上:峰岸さんに「あのきれいな人は誰?」って言ったら、「加賀まりこさんだよ」って。
戸田:ああ~! 素敵!!
井上:その時の加賀まりこさんは17、18歳くらいで。「二度見」という言葉があるけれど、この時僕は四度見ぐらいした(笑)
戸田:キュートだよね、加賀まりこさん。「小悪魔」と言われてね(笑)
母親がきっかけで、当時の流行の最先端を行く「六本木野獣会」にメンバー入りしたという井上。そこで俳優・峰岸徹さんと出会い、華やかな六本木のレストランに連れて行ってもらったり、「大人」について教わったりしたと語った。
この他にも番組では、60年代後半に日本中でブームとなったバンド「ザ・スパイダース」に加入したきっかけや結成秘話、三谷幸喜との奇妙な出会いについてなど、懐かしい思い出をトーク。なお、次週3月6日(日)の放送回にも引き続きゲスト出演し、渋谷生まれ渋谷育ちの井上順に「東京・渋谷」について聞く。
番組情報
女優・戸田恵子が大人のクオリティ・オブ・ライフ(上質で豊な生活)をエンジョイするための「人・モノ・コト」にフォーカスする番組です。
大人の会話が弾むプチトリビア、大人が生活に取り入れたくなる情報をお届けする30分。ぜひお付き合いください。