日本に期待される国際的な「役割」 岸田総理、日本の総理大臣初のNATO首脳会議出席

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前国家安全保障局長の北村滋が6月27日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。岸田総理のNATO首脳会議への出席について解説した。

BRUSSELS, BELGIUM - FEBRUARY 11: Flags of members of North Atlantic Treaty Organization (NATO) wave outside of the NATO Headquarters in Brussels, Belgium on February 11, 2020 ahead of NATO Defence Ministers' Meeting to be held tomorrow. Dursun Aydemir / Anadolu Agency AA/時事通信フォト 写真提供:時事通信

NATO首脳会議、岸田総理大臣も出席

6月29日~30日の2日間、スペインでNATO首脳会議が開催される。会議の初日には岸田総理大臣も出席。日本の総理大臣がNATO首脳会議に出席するのは初めてのことである。

飯田)現在、ドイツで先進7ヵ国首脳会議(G7サミット)が開催されています。岸田総理はこのあと、その足でスペインに渡り、NATO首脳会議にも出席されるということです。今回はNATO首脳会議にアジアの国々がかなり呼ばれています。ウクライナもそうですけれども、アジアへの関心が高まっているということですか?

北村)ウクライナ侵攻後、西側の立場をどのようにASEAN諸国に伝えるか、またG7のなかで足並みを揃えるかということで、岸田総理はご苦労されたと思います。3月と5月に、それぞれG7の共同声明が出ましたけれども、その間において、(アジアにおけるG7唯一のリーダーとしての)役割も果たしてこられましたので、そのような観点でNATO首脳会議に出席されるという判断に至ったのだと思います。

インド太平洋地域における厳しい安全保障環境をNATO諸国に伝えることは重要な日本の役目

飯田)ロシアによるウクライナ侵略、そしてロシアに対する非難決議や制裁などが出ていますけれども、制裁に関しては、ASEAN諸国で行っているのはシンガポールだけです。アジアにいると温度差を感じますが、このことについての欧米の反応はどうなのでしょうか?

北村)それもあって5月の訪欧とインドネシア、ベトナム訪問ということになったのだろうと思います。その意味で、我が国の役割は極めて重要です。中国によるさまざまな現状変更の試みや、近隣諸国に対する圧力など、インド太平洋地域における厳しい安全保障環境をNATO諸国に伝えていくことも、重要な役割の1つだと思います。ドイツやフランス、英国などのインド太平洋地域への関心は高まりつつあるとは言え、その辺りを自らご説明されるということも重要だろうと思います。

FOIPのように価値観を共有する国がいかに多層的な形で連携を組んでいくか ~それによって地域を超えた平和と安定をいかに確保するか

飯田)ウクライナ情勢がどうなるかわかりませんけれども、これが世界秩序まで変えるのではないかというような論考が、いろいろなところで出てきています。特にいまおっしゃったロシア、中国の力による現状変更、あるいは権威主義的な体制。そのような国々と自由で開かれた民主主義を持っている国々との間で、ある意味、かつての「ランドパワー」、「シーパワー」のようなことになるのではないかという見方も出てきています。その辺りをどうお考えになっていらっしゃいますか?

北村)いろいろな考え方があると思います。FOIPの話が出ましたが、価値観を共有する国がいかに多層的な形で連携を組んでいくのか、それによって、地域、あるいは地域を超えた平和と安定をいかに確保するかということに、力を注いでいく必要があるのではないでしょうか。

経済力と国力に合った形の国際的な役割を果たすことが重要

飯田)中露は既に国連の常任理事国であり、核を保有している国でもある。ロシアの今回のウクライナ侵攻でわかる通り、常任理事国が何かをしてしまった場合には、止める手段が限られてしまう。その辺りに無力感を覚えてしまうのですけれども、これには対応していかなければなりません。この先、果たすべき役割を含めて、日本はどのような方向に進んでいったらいいのですか?

北村)国連改革については、この前の日米首脳会談でも言及されましたし、長い課題として我が国も取り組んできたのだろうと思います。これはまったく個人的な考えですが、それぞれ経済力と抑止力も含めて、国力と言えると思いますけれども、それに見合った形の国際的な役割を果たしていくことが重要だろうと思います。歴代の総理や、私がお仕えした安倍元総理、菅元総理そして、現在の岸田総理も、それぞれそういった形で取り組まれていると思います。

国際的な観点での日本への期待があり、その責任を引き受けていくということが重要

飯田)かつては「お金だけ出す」というようなことを、日本人も自虐的に言っていた時期もありました。しかし、もういい加減、何か構想を出したり動いたりするなど、FOIPがそうかも知れませんが、そういうことが期待される時代になってきているということですか?

北村)もう期待されていると思います。

飯田)既に期待されている。

北村)国際的な観点での日本への期待があり、その責任を引き受けていくことが重要だと思います。それもリーダーに期待されているところだろうと思います。

飯田)G7やNATO首脳会議で、岸田さんの発言も注目されるところですか?

北村)そう思います。

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