慶應義塾大学総合政策学部准教授の鶴岡路人が9月14日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。岸田総理が見送ったとされるエリザベス英女王の国葬参列について解説した。
岸田総理がエリザベス女王の国葬参列を検討という報道
飯田)エリザベス二世陛下の崩御に際して、イギリスでは「ロンドン橋作戦」というシミュレーションが1950~1960年代ぐらいからあり、それに従って粛々と動いたからこそ、9月19日に国葬が行われることになりました。イギリスはすごい国だなと思ったのですが。
鶴岡)エリザベス女王の年齢を考えると、こういうことが起こるのは予想されていたので、しっかりと準備していたということだと思います。
飯田)国葬に関しては時期が迫っていますが、天皇、皇后両陛下の参列があると言われている一方で、昨日(9月13日)辺りまでは岸田さんも出ると報道されていました。
王室の行事なので日本の場合、参列するのは皇室の方々
鶴岡)最初にその報道を聞いたときは信じられませんでした。陛下の参列が報じられたあとも、「総理も」というような話があったそうです。国葬は国の儀式として行われるので、王室との私的な関係に基づいて出席するというわけではありません。王室の行事ですので、王室がある国は当然、カウンターパートは王室になります。
飯田)外交上のプロトコルでもそうなる。
鶴岡)日本の場合は天皇家があるわけですから、イギリス王室の儀式に行くのは当然、皇室の方々だと思っていました。どうして総理という話が出てきたのか、あるいは本当に出てきた話なのか、私は未だに信じられません。
飯田)そう報じられていましたが、昨日の夜には「見送りへ」という報道が出てきました。見送りということは「行くと思っていたのか?」という話ですが。
「弔問外交のために参列する」ということはあり得ない失礼な話
鶴岡)本当に検討していたということですね。しかも報道ですと、総理の参列の目的が「弔問外交を展開する」というような。これも言ってみれば酷い話で、エリザベス女王を追悼するのが目的のはずですよね。
飯田)第一義です。
鶴岡)それを「弔問外交のために参列する」というのは、失礼な話だったと思います。報じられたことが事実だとすればですが。
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