ジャーナリストの鈴木哲夫と、産経新聞社・月刊「正論」編集長の田北真樹子が9月15日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。政府の情報管理について解説した。
「岸田総理がエリザベス女王の国葬参列を検討」という情報はどこから出たのか
飯田)エリザベス女王の国葬に両陛下が参列されるということですが、少し前に岸田さんが行くという話がまことしやかに報道されていました。
鈴木)いったい誰が、どういう形で情報をリークして記事になったのかわかりません。タイミングも含めて、いろいろな批判も出ています。
飯田)そうですね。
鈴木)天皇、皇后両陛下が参列されますが、結果的に招待は2人だから、両陛下が向かわれるのであれば岸田さんの枠はありません。このこと自体がみっともないと思います。宮内庁なりと話をしながら、岸田さんが行く、行かないということを「情報を出すのか出さないのか」も含めて精査しなければいけないのに、そういうことが何もできていない。
飯田)官邸には。
鈴木)乱暴な言い方をすると、「俺も行きたいな」「では、行きましょうか」という、「そういうレベルなのですか?」と思いたくなるような状況です。一事が万事で、いまの官邸の情報のやり取りはどうなっているのか、それが見えた気がします。みっともなかったと思います。
なぜ岸田総理が行くという情報が出たのか不可解
飯田)外交儀礼上、女王陛下が崩御されたということになると、バランスとして国家元首、あるいは象徴という意味で天皇、皇后両陛下ということになります。内閣総理大臣ではないですよね。
田北)違うと思います。
鈴木)まず記事が出たときに驚きませんでしたか?
田北)「ええ?」という感じでした。
有事の際には情報が命を左右する
飯田)情報統制の部分はどうなのでしょうか。有事の際には、情報が命を左右することがありますよね。
鈴木)そうなのです。有事のときには、こういうことがとんでもなく大きくなってしまいます。ある意味、いま起きていることはすべて有事ではないですか。旧統一教会問題もそうだし、安全保障もそうだし、新型コロナも有事です。経済もそうですよね。経済有事と言ってもいいわけです。そのときに「これでいいのか」ということです。
田北)根拠のない情報があまりにも多いですね。政府は「これが私たちの考えです」と、事実をはっきりと早い段階で打ち出す必要があると思います。
飯田)それこそがコミュニケーションなのだろうなと思います。
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