「民主主義国家人口は世界の3割未満で、7割以上が強権国家」という現実を我々はどう受け止めればいいのか

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ジャーナリストの佐々木俊尚が10月5日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。北朝鮮の弾道ミサイル発射に対し、誤って東京都の島嶼部にも発射情報が出されたJアラートの誤発信について解説した。

※画像はイメージです

Jアラートが東京都の島嶼部に誤って発信

飯田)10月4日、北朝鮮の弾道ミサイルが発射され、日本上空を通過して太平洋へ落下しました。それに伴って発信されたJアラートが、「東京都の島嶼部9町村に誤発信か」というニュースが出てきました。

佐々木)何度も繰り返して、ブラッシュアップしていくしかないのではないでしょうか。

飯田)そうですね。

佐々木)この半年くらい、ウクライナ侵攻の映像が大量に流れ込んでいて、「ミサイルが来たらどうするのか」ということをようやく日本人もリアルな感覚として受け止め出しています。

飯田)ウクライナの状況を見て。

佐々木)数年前、Jアラートのシステムが始まったころに、「頭を抱えて鼓膜が破れないように耳を塞ぎ、しゃがみ込みましょう」と言ったら、「そんなものでミサイルから守れるのか」と騒いでいる人がたくさんいました。けれど、実際にウクライナの状況や、ベイルートでの爆発事故を見ても、向こうの人はよくわかっているので、みんなしゃがみ込んで頭を抱えているのです。そういうことを「個人個人が守る」ということが大事なのだと改めて思います。

世界の7割以上が強権国家だという現実

佐々木)難しいのは、北朝鮮に対して制裁のしようがないという現状です。当然、安保理も中露が反対しているので、制裁決議が採れない。ウクライナ侵攻の前であれば、まだ「孤立させればいい」というイメージがあったのだけれど、もはや北朝鮮が孤立しているイメージがなくなり、中露という大きな国を背景に力を誇示するイメージに変わってきているので、対応が難しいですよね。

飯田)しかも、ロシアによるウクライナ侵攻に関して、ロシア側に武器などを提供しているのではないかという話もあります。

佐々木)民主主義か強権主義かについて、我々は西側諸国のなかの民主主義国に住んでいるため、「こちらが多数派だ」と思っているところがある。しかし、数日前に日経新聞が書いていましたが、民主主義国家の人口が減っていて、いまや世界の3割未満だということです。

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『民主主義国の人口、世界で3割未満に 新興国が離反』

~『日本経済新聞』2022年10月1日配信記事 より

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飯田)3割未満ですか。

佐々木)7割以上が強権国家ということです。1990年代~2000年代ごろ、いわゆる冷戦が終わったあとの「歴史の終わり」などと言われた平和だった時代があるではないですか。あのころは民主主義国家の方が多かったのです。それがどんどん減ってしまって、気付いたら西側諸国中心だと思っていた我々が、世界のなかで見ると逆に孤立しつつあるという大変な状況になってきているのです。

強権国家の方が経済成長が早い ~中国とシンガポールが証明

飯田)かつて第三世界と呼ばれたような国々が、形の上では民主主義を整備しつつも、トップの権力が強まっているというパターンが多いような気がします。

佐々木)その背景には、「植民地時代の欧米に対する反感が根強くある」という指摘もあって、難しいですよね。

飯田)確かに経済が発展していく各段階で、ASEAN諸国のなかでも「開発独裁」という話がありました。ある一定のところで、意思決定の速さでそちらを選ぶことがある。

佐々木)「強権の方が経済成長する」ということは、中国やシンガポールがモデルになってしまっているのです。

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