韓国財団の肩代わり案が浮上 元徴用工問題の解決策
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外交評論家で内閣官房参与の宮家邦彦が10月24日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。元徴用工問題で敗訴が確定した日本企業の賠償金を韓国の財団に肩代わりさせるという解決策について解説した。
元徴用工問題で韓国財団による肩代わり案 ~詳細を見て判断するべき
飯田)日韓両政府は、いわゆる元徴用工問題の解決策をめぐり、敗訴が確定した日本企業の賠償金を韓国の財団に肩代わりさせる案を軸に、本格的な協議に入ったということです。
宮家)大きなニュースですね。本来であれば、あの判決自体がおかしな話だと思うけれど、それが法的安定性という観点から変えられないのだとしたら、これも1つの方法です。ただ一般論としては「なるほどな」と思うけれど、悪魔は細部に宿りますから、詳細をよく見ないと何とも言えないと思います。
飯田)詳細を確認しなければ。
宮家)でも、こうやって静かに議論が進むことは大事だと思います。また韓国国内で反発が出てしまうと、できるものもできなくなってしまいます。少し見守ってくださればいいのではないでしょうか。
もともと日韓請求権協定によって解決した問題
飯田)日本政府の立場としては、日韓請求権協定によって解決した問題であると。
宮家)その通りです。その原則は変えるべきではありません。
飯田)日本企業から賠償金が出るということは、協定をご破算にすることになってしまう。
宮家)そうです。だから「韓国のなかで何とかしてくれ」という話です。
飯田)そこで、韓国の財団が出てきたと。あとは財団へのお金の出し方であるとか。
宮家)そうですね。そこに悪魔が宿るわけですよ。
飯田)細部に宿るのですね。
宮家)ですから、「いいことだ」と簡単には言えない。慎重に中身を見た上で判断しないと、また禍根を残すことになります。問題を先送りするようではダメですから。
飯田)そうですね。かつても知恵を出し合い、「財団をつくって」という話は何度もありました。
宮家)またゴールポストを動かしてもらっては困りますからね。
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