防衛大学出身で笹川平和財団上席研究員の小原凡司氏が10月12日、ニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演し、ロシアのウクライナ侵攻について対談。ウクライナ南部クリミア半島とロシア本土を結ぶ自動車・鉄道橋「クリミア大橋」で爆発があったことにより、ロシアがウクライナを反撃しなければならなくなった事態について、小原氏は「プーチン大統領は墓穴を掘った」との見解を示した。
アメリカのバイデン大統領は11日、CNNテレビのインタビューで、ウクライナに侵略しているロシアのプーチン大統領が戦術核兵器を使用する可能性を問われ、「彼がそうするとは思わない」と否定的な見方を示した。その上で、「世界最大の核保有国の1つの指導者がウクライナで核を使うかもしれないと言及することは無責任だ」と、プーチン大統領を批判した。一方、ロシアのラブロフ外相はロシア国営テレビのインタビューで、「西側諸国がロシアの核の使用に関する憶測を広めている」として、「アメリカとその同盟国に責任を自覚するように」と批判した。
辛坊)ロシアによるウクライナ侵攻は、いつ頃、どんな形で決着すると思われますか。
小原)プーチン大統領は苦しい立場にあると思います。本来はウクライナ全土をロシア化しようと思ったのに、それができないから、とりあえず東・南4州だけを抑え、いったんは止めようと思ったのだと考えます。ところが、ウクライナからどんどん攻め込まれて劣勢になってしまいました。
さらに、「クリミア大橋」で爆発がありました。プーチン大統領を後押しするためにロシアの強硬派がやったのか、ウクライナがロシア側の流通を止めようとしてやったのか、よく分かっていません。ただ、これによって、ウクライナを再び攻撃しなければならなくなったことは、プーチン大統領にとっては墓穴を掘ったということではないかと思います。
辛坊)「戦争を始めるのは簡単だが、終わらせるのは難しい」と言いますが、まさにそういう状況になりつつありますね。
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