韓国・梨泰院のハロウィン圧死事故はなぜ防げなかったのか 群衆の「コントロール」の仕方

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地政学・戦略学者の奥山真司が11月1日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。韓国・梨泰院のハロウィン圧死事故について解説した。

ソウル梨泰院の150人以上が犠牲となった雑踏事故現場近くに花を添える女性ら=2022年10月31日、ソウル梨泰院 写真提供:産経新聞社

ハロウィン本番、渋谷で厳戒態勢

飯田)韓国で転倒事故が起きたあとでしたが、日本のハロウィンでもかなりの人が出ていました。

奥山)動画を観たら、すし詰め以上のすごい状態で、あれほど混んでいるのかと驚きました。群衆は独自の力学を持つので怖いなと感じます。

群衆をコントロールするには人を1か所に集めないようにする ~集まるとコントロールが効かなくなる

奥山)イギリスにいたとき、警察にアドバイスされている先生から特殊な授業を受けました。その先生がなぜか、「いまから群衆のコントロールの仕方を教える」と言ったのです。

飯田)群衆のコントロールの仕方を。

奥山)2005年くらいでしたので、世界各地でグローバリズムに対するデモがあり、ロンドンなどでも起きていました。その先生はデモ対策専門の先生でした。その先生からDVDを渡されて、「ロンドンで起こった群衆のコントロールの仕方を、自分がナレーションで解説を付けたから観てこい」と言われて観ました。

飯田)そのDVDを。

奥山)群衆は特殊な集まりなので、「ギュウギュウ」になると動きがおかしくなってしまうのです。

飯田)人が集まってくると身動きが取れなくなってしまう。

奥山)デモに集まった人たちをコントロールするには何がいいかと言うと、なかから何人か引っ張り出して逮捕し、「なるべく1ヵ所に集めないようにする」と言っていました。デモと今回のような群衆は違うのですが、「人が1か所に集まってしまうとコントロールが効かなくなる」ということは、ある意味では共通するところがあるのではないでしょうか。

人をなるべく分散させ、流れをつくる

奥山)大事なことは、人を同じところにまとめるのではなく、なるべく分散させたり、流れをつくる。一方通行なら一方通行にすることが大事だと思います。分野は違いますが、こちらは暴徒化したデモをどうやって制圧するかということです。

飯田)イギリスの場合はフーリガンなど、いろいろありました。

奥山)ありましたね。原則は一緒で、同じところに人を「ガッ」と集めてはいけない。なるべく分散させ、何人か逮捕するというようなことをするべきです。

飯田)特に暴徒化したデモへの対策のような場合は。

奥山)共通するのは、絶対にまとめない。流せるのであれば流すことをしなくてはなりません。

群衆の流れをつくり、ノウハウを見せた渋谷の警官

飯田)ライブカメラの映像などを見ても、10月31日の渋谷では、警察官の方が2人1組で警らしていて、止まっている人を見ると拡声器で「止まらないでください」と言って流していました。きっかけを掴ませないというか、そこから芽を摘んでいく。地道な作業が必要ですよね。

奥山)その辺りは渋谷の警察の方も「ノウハウがあったのだな」ということを確認できました。

飯田)センター街では、「人がたくさんいるから迂回してください」というようなアナウンスもされていました。

奥山)流れをつくっていたので、日本の警察は流石だなと思いました。

飯田)梨泰院の現場は、坂の上と下から人が集まってしまい、まさに圧縮されるような状況が起こっていました。

奥山)まとめてはいけないということですね。

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