旧統一教会問題 被害者の救済法整備 「岸田首相では無理」宗教学者が解説

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宗教学者で作家の島田裕巳氏が11月2日、ニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演し、辛坊と対談。世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の問題をめぐる被害者救済の法整備に関し、「マインドコントロールを対象とするのは難しい」とした上で、法整備そのものについては「岸田文雄首相では無理」と指摘した。

総理大臣官邸で記者会見を行う岸田総理 2022年10月28日 ~首相官邸HPより https://www.kantei.go.jp/jp/101_kishida/actions/202210/28kaiken.html

自民党、公明党、立憲民主党、日本維新の会の4党は1日、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の問題をめぐり、被害者救済の法整備を議論する第4回の協議会を開いた。自民、公明の両党は不当寄付への規制などを柱とする新しい法律について、被害者家族の損害賠償請求やマインドコントロールの扱いで課題が残るとして、今国会での成立先送りを提案した。これを受け、立民、維新の2党が反発している。

辛坊)国会で現在、行われている旧統一教会をめぐる法整備の審議について、どのようにご覧になっていますか。

島田)マインドコントロールといった曖昧な概念を法律に盛り込むのは、非常に難しいと思っています。オウム真理教の事件では、教団信者で犯罪に走った人たちが自分たちはマインドコントロールされているという理由で無罪や減刑を求めましたが、裁判所に一蹴されましたよね。ですから、法律にマインドコントロールを盛り込むのは、なじまないと思います。

辛坊)私も、法治国家である以上は個々の事例で処罰することは可能かもしれないですが、特定の宗教への信仰に網をかけるのは無理なのではないかと素朴に思います。

島田)そうですね。刑法と民法の違いというのは決定的にあります。民法の不法行為というのは一般的によくあることですから、そのようなことで宗教法人を解散させるところまで持っていくのは、そもそも無理だと思っています。

辛坊)岸田文雄首相の今国会での答弁で特徴的だったのは、旧統一教会の問題に絡んで解散命令の前提になるのは刑法上の不法行為だと当初はしていたのが、翌日には民法も含まれるというような言い方をしました。この変わり身は、なぜでしょうか。

島田)岸田首相は、物事をあまり考えていないということではないでしょうか。

辛坊)ひどい言いようですね。

島田)岸田首相は安倍晋三元首相の国葬をうまく運営できませんでした。私は、指導者として失格だと考えていて、即時辞めたほうがいいと思っています。そういう人が、こうした難しい問題を扱うことができるのか、疑問です。旧統一教会をめぐる被害者救済の法整備の問題は相当難しいので、岸田首相では無理なのではないかとも思っています。

辛坊)社会的な関心としては、「旧統一教会を何とかしろ」という圧力があるとは思います。しかし、だからといって旧統一教会だけに限定した法律を作るというのは実際には無理だろうと思います。旧統一教会が行ってきたことに網をかけようとすると、似たようなことを行っている他の宗教団体にも全て網をかけることになりますよね。

島田)そうですね。

辛坊)その区別はできるのでしょうか。

島田)オウム真理教の事件以来、これがいかに難しいかということが示されました。

辛坊)最終的な落としどころは、どのようになると思われますか。

島田)やはり、解散請求をしたとしても、裁判所に蹴られて終わってしまうのではないでしょうか。

辛坊)裁判官が世論に忖度するような人だったら、どうでしょうか。

島田)一審だけでは終わらなくなりますね。高裁、最高裁まで審理が行くと思います。そこで常識的な判断が下るのではないでしょうか。

番組情報

辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!

月~木曜日 15時30分~17時30分 

番組HP

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[アシスタント]増山さやかアナウンサー(月曜日~木曜日)、飯田浩司アナウンサー(木曜日のみ)

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