キャスターの辛坊治郎が11月8日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。アメリカのトランプ前大統領が中間選挙前に表明すると思われていた次期大統領選への出馬表明をしなかった理由について、「共和党が優勢の中、余計なことを言うのを避けた」と指摘した。
アメリカの中間選挙は、バイデン大統領やオバマ元大統領、トランプ前大統領も各地に入り、激しい選挙戦が繰り広げられてきたが、日本時間の8日午後8時から投票が始まる。また、トランプ前大統領は選挙演説で、「15日にとても大きな発表する」と述べ、2024年の大統領選への出馬を示唆した。
辛坊)トランプ前大統領は今回の中間選挙の直前、2年後の大統領選への出馬を表明するのではないかと思われていましたが、ここにきてやめました。「15日にとても大きな発表する」と言っているのは、なぜか-。それは、トランプ前大統領が余計なことを言わなくても、中間選挙で共和党が勝てそうな見込みが出てきたからです。
バイデン政権は今、物価高をはじめとする経済政策への不満などが要因で追い込まれており、逆風が吹いています。世論調査では共和党に追い風が吹いていて、共和党が上院、下院ともに制圧できる状況になりつつあります。せっかくバイデン政権の民主党が負けそうなのに、ここでトランプ前大統領が2年後の大統領選に立候補することを表明すると、中間選挙の争点がそちらへ移ってしまいます。
そこで、「トランプ前大統領が余計なことを言わなければ共和党は勝てたのに、トランプ前大統領が直前に余計なこと言うから共和党は負けた」と非難されるリスクを避けたわけです。要するに、どうせ共和党が優勢なら、中間選挙終わるまでは余計なことを言わないようにしておこうということです。
トランプ前大統領は中間選挙の結果を受け、15日にも2年後の大統領選に立候補することを表明するのでしょう。一方、バイデン大統領も2年後の大統領選に出馬する可能性は大きいです。トランプ前大統領は現在76歳、バイデン大統領は現在80歳です。2人ともかなりのお年ですから、2年後の大統領選は超高齢者同士の戦いになるかもしれません。もう少し若くて生きのいい人が出てこないのかと思いますけれどもね。
番組情報
辛坊治郎さんが政治・経済・文化・社会・芸能まで、きょう一日のニュースの中から独自の視点でズームし、いま一番気になる話題を忖度なく語るニュース解説番組です。
[アシスタント]増山さやかアナウンサー(月曜日~木曜日)、飯田浩司アナウンサー(木曜日のみ)